CHAPTER 1
採用市場の全体像 ── 府内の職場は0.95倍、それでも職種によっては全国一の人手不足
ハローワークの有効求人倍率と、関西・全国との比較から、大阪府の採用環境を見ます。
有効求人倍率の推移 年平均、単位:倍。厚生労働省「一般職業紹介状況」。受理地別は求人を受け付けたハローワーク、就業地別は実際に働く場所で数えた値。
大阪(受理地別)大阪(就業地別)全国
2019年は受理地別1.78倍と全国を大きく上回っていましたが、2025年は1.20倍まで下がりました。就業地別は2025年に1.03倍と受理地別より低く、差は関西で唯一のマイナスです。大阪で出された求人の多くが兵庫・奈良・滋賀などの勤務地の求人で、府内の職場に限ると求人は求職者とほぼ同じ数しかありません。
有効求人倍率(季節調整値)の動き 受理地別、単位:倍。2025年1月〜2026年7月の3か月ごと。
季節調整値は2025年初めの1.23倍から下がり続け、2026年7月は1.12倍と全国(1.18倍)を下回りました。正社員の倍率は0.90倍(前年差−0.05)です。求職者は府内に多く、求人をハローワークに出す企業が減っているため倍率が下がっています。
| 指標 | 大阪府 | 全国(比較) | 時点 |
| 有効求人倍率(受理地別・季節調整値) | 1.12倍 | 1.18倍 | 2026年7月 |
| 有効求人倍率(就業地別・季節調整値) | 0.95倍 | 1.18倍 | 2026年7月 |
| 正社員の有効求人倍率(原数値) | 0.90倍 | 0.98倍 | 2026年7月 |
| 有効求人数/有効求職者数 | 175,294人/162,662人 | - | 2026年7月 |
| 新規求人(前年同月比) | −3.9% | −0.8% | 2026年7月 |
| 完全失業率 | 3.0% | 2.5% | 2025年平均 |
| 求人広告掲載件数(前年同月比) | 240,827件(+16.3%) | 近畿 454,867件(+16.6%) | 2026年7月 |
| 雇用人員判断DI(近畿、全産業) | - | 近畿 −33(全国 −37) | 2026年6月短観 |
受理地別・就業地別は季節調整値、求人数・求職者数・新規求人・正社員倍率は原数値(正社員倍率は正社員求人÷パートを除く常用の求職者でShido計算)。失業率は労働力調査の都道府県別モデル推計。求人広告は全国求人情報協会。短観は日本銀行大阪支店(近畿は単純集計、全国は母集団推計)。
読み方:有効求人倍率はハローワークに出た求人と求職者だけの数字で、民間の求人サイトや人材紹介は含みません。関西の求人広告は前年から16.6%増えている一方で、ハローワークの倍率は下がっています。企業が採用の窓口を民間へ移しているためで、人手が余っていることを意味しません。企業の実感に近い日銀短観では、近畿の人手不足感は2026年6月に全産業−33、非製造業−42とコロナ前より強くなっています。
CHAPTER 2
地域別の採用環境 ── 大阪市内は2倍、北摂・北河内は0.5倍台
ハローワーク(公共職業安定所)ごとの有効求人倍率で、府内の地域差を見ます。
ハローワーク別の有効求人倍率 2026年7月、原数値、パートを含む。大阪労働局「労働市場月報」。
本社や店舗が集まる大阪市内の大阪東(1.99倍)・大阪西(1.64倍)・淀川(1.48倍)・梅田(1.36倍)が高く、住宅地の多い池田(0.52倍)・枚方(0.57倍)・河内長野(0.66倍)は求職者が求人を大きく上回ります。大阪東は1年で2.46倍から1.99倍に、淀川は1.77倍から1.48倍に下がりました。府全体の原数値は1.08倍(前年1.16倍)です。
大阪府の地域の特徴
- 大阪市内(梅田・大阪東・大阪西・淀川):1.4〜2.0倍。本社・店舗の求人が集中し、府内外から通勤者が集まる。求職者の奪い合いが最も激しい。
- 北摂(池田・茨木):池田0.52倍。求職者が多く、働き手も2040年まで減りにくい(箕面−8.1%、吹田−9.4%)。子育て世代の女性の採用に向く。
- 北河内・中河内(枚方・門真・布施):0.57〜0.92倍と、求職者が求人を上回る地域。枚方・寝屋川・交野は2040年までに働き手が24〜28%減る。
- 南河内・泉州(河内長野・堺・泉佐野):0.66〜0.89倍。南部の町村では2040年までに働き手が半減する地域もある。
| ハローワーク | 有効求人倍率 | 前年同月 | 主な管轄地域 |
| 大阪東 | 1.99倍 | 2.46倍 | 天王寺・東成・生野・城東・鶴見区、中央区の一部(本町・北浜など) |
| 大阪西 | 1.64倍 | 1.69倍 | 西・港・大正・浪速区、中央区の一部(難波・心斎橋など) |
| 淀川 | 1.48倍 | 1.77倍 | 淀川・東淀川区、吹田市 |
| 梅田 | 1.36倍 | 1.48倍 | 北・都島・福島・此花・西淀川・旭区 |
| 茨木 | 1.04倍 | 1.12倍 | 茨木・高槻・摂津市、島本町 |
| 門真 | 0.92倍 | 0.91倍 | 門真・守口・大東・四條畷市 |
| 岸和田 | 0.89倍 | 0.94倍 | 岸和田・貝塚市 |
| 阿倍野 | 0.87倍 | 0.92倍 | 阿倍野・住吉・東住吉・西成・住之江・平野区 |
| 藤井寺 | 0.87倍 | 0.90倍 | 藤井寺・松原・柏原・羽曳野市 |
| 布施 | 0.86倍 | 0.88倍 | 東大阪・八尾市 |
| 堺 | 0.86倍 | 0.89倍 | 堺市 |
| 泉佐野 | 0.80倍 | 0.81倍 | 泉佐野・泉南・阪南市、泉南郡 |
| 泉大津 | 0.75倍 | 0.78倍 | 泉大津・和泉・高石市、忠岡町 |
| 河内長野 | 0.66倍 | 0.69倍 | 河内長野・富田林・大阪狭山市、南河内郡 |
| 枚方 | 0.57倍 | 0.56倍 | 枚方・寝屋川・交野市 |
| 池田 | 0.52倍 | 0.56倍 | 池田・豊中・箕面市、豊能郡 |
管轄区域は大阪労働局「ハローワーク一覧」。ハローワーク別の就業地別倍率は公表されていません。
CHAPTER 3
職種別・産業別の人手不足 ── 訪問介護は14.9倍、一般事務は0.16倍
職業別の有効求人倍率と、産業別の新規求人の増減を見ます。
職業別の有効求人倍率 2026年7月、常用(パートを含む)、単位:倍。大阪労働局「職種別有効求人倍率及び求人求職賃金」と全国(厚生労働省 参考統計表)。大阪の介護は施設介護、自動車運転は貨物、情報処理はソフトウェア開発、生産工程は製造・修理等の値。
大阪府全国
飲食物調理(3.53倍)・貨物自動車運転(3.21倍)・建設(5.22倍)は全国より高く、観光・物流・建設の需要が大阪の特徴です。中分類では訪問介護14.92倍、土木9.49倍、建設躯体工事8.89倍、理容・美容4.38倍、運輸・郵便事務3.42倍と極端に不足しています。一般事務は0.16倍で、求人1件に6人の求職者がいます。求人賃金の下限はフルタイムで月24.96万円、パートで時給1,360円です。
産業別の新規求人 2026年7月、前年同月比(%)。大阪労働局「大阪労働市場ニュース」。
新規求人は全体で−3.9%。増えたのは建設(+4.6%)・医療・福祉(+2.1%、1万9,823人と最多)で、宿泊・飲食(−14.0%、うち飲食店−26.0%・宿泊−25.9%)は9か月、卸売・小売は10か月続けて減っています。飲食・小売の募集はハローワークから求人サイト・スキマバイトへ移っています。
職種で変わる採用の打ち手
- 応募が集まる職種(事務など、1倍未満):応募は来る。課題は選考の手間と見極め。応募の絞り込み・Web面接・即日連絡で取りこぼしを防ぐ。
- 販売・接客・調理(1〜3倍):時給と勤務時間の柔軟さで選ばれる。短時間シフト・スキマバイトの受け皿を作る。
- 介護・看護・運転・警備(2〜5倍):資格者の取り合い。資格取得支援・未経験採用・シニア採用で母集団を広げる。
- 建設・技術職(4倍超):求人を出して待つだけでは採れない。人材紹介・ダイレクトリクルーティング・リファラルで探しに行く。
CHAPTER 4
求人広告と応募者 ── 近畿の半分を占める広告量、人がよく動く市場
全国求人情報協会の求人広告掲載件数(主要15媒体の週平均、派遣・職業紹介を除く)と、求職者の行動調査を見ます。
大阪府の求人広告掲載件数(月次) 2024年8月〜2026年7月、単位:件。全国求人情報協会「求人広告掲載件数等集計結果」。
大阪府の求人広告は2025年3月の24.3万件から2026年1月には17.1万件まで3割減りましたが、その後増え続け、7月は24.1万件(前年同月比+16.3%)とピークに近い水準に戻りました。近畿の広告の53%が大阪府に集まっており、同じ求職者に多くの求人が届く「比べられる市場」です。マイナビ転職の大阪府本社企業の正社員求人への応募は前年比133.8%です。
過去1年に転職した人の割合 有業者に占める割合(%)、2022年。総務省「就業構造基本調査」(Shido計算)。
大阪府は過去1年に転職した人の割合が4.9%、転職を希望する人も9.9%で、いずれも関西で最も高い水準です。人がよく動くぶん、応募も集めやすい一方で、採用した人が他社に移るリスクも高い市場です。
応募者の動き(全国・近畿の調査)
39.9%
アルバイトが勤務先を決めた理由の1位「応募後すぐ企業から連絡がきた」。「すぐ合否連絡がきた」も30.1%
マイナビ アルバイト就業者調査2026(n=9,000)
7.6%
正社員の転職率(2025年)。過去最高。情報収集は転職サイト37.1%、人材紹介20.6%、求人検索エンジン18.0%
マイナビ 転職動向調査2026
299
関西の応募数の指数(2021年度10〜12月期=100、2026年1〜3月期)。採用予定人数は380、求職者数は214
リクルートエージェント
25.1%
アルバイトの仕事探しで求人紙を使った人。2024年30.6%から減少。求人サイト45.9%・アプリ29.4%
マイナビ
CHAPTER 5
採用手法とコスト ── 近畿の企業は全国より多く払っている
マイナビ「中途採用状況調査2026年版」(2025年実績)の近畿の集計から、採用手法と費用を見ます。府県別の値は公表されていません。
中途採用で使った手法 利用率(%)。マイナビ(全国n=1,500、近畿n=262)。
全国近畿
近畿の企業は、転職サイト・自社ホームページ・ハローワークをいずれも全国より多く使い、ダイレクトリクルーティングやリファラルはやや少なめです。「広告を出して待つ」手法に頼る傾向があります。
682.2万円
近畿の年間中途採用費用(全国609.9万円)。予算580.4万円を101.8万円超過
マイナビ 2025年実績
約61万円
近畿の1人あたり採用費の目安(682.2万円÷採用11.2人)。全国は約50万円
Shido計算
375.5万円
人材紹介の年間費用(全国、利用企業平均)。求人広告125.1万円、求人検索エンジン122.7万円の3倍
マイナビ
15.0%
中途採用の内定辞退率(全国)。前年9.3%から上昇
マイナビ
マーケティング上の含意:近畿の企業は全国より多くの費用をかけ、全国より少ない応募(1社平均55.0人、全国68.4人)で採用しています。応募から採用に至る割合は全国より高いので、課題は「応募の数」です。費用を人材紹介に積み増す前に、求人検索エンジンと自社採用ページで応募を増やす余地があります。
CHAPTER 6
賃金と募集条件 ── 最低賃金1,231円、関西で最も高い賃金水準
最低賃金・募集時の時給・賃金水準を見ます。
最低賃金の推移 年度、単位:円。厚生労働省。2026年度は答申額。
大阪府の2026年度の最低賃金は1,231円(+54円)で、2026年10月1日に発効する予定です。2019年度の964円から267円(28%)上がりました。
募集時の平均時給と最低賃金 単位:円。アルバイト・パートの募集時平均時給(2026年2月、リクルート)と2026年度最低賃金(答申)。
募集時平均時給最低賃金 2026年度
大阪府の募集時平均時給1,318円と、新しい最低賃金との差は87円です。関西のどの府県でも差は85〜101円しかなく、10月以降は時給の見直しが必要な求人が増えます。
| 指標 | 大阪府 | 全国 | 時点・出典 |
| 一般労働者の所定内給与(月額) | 34.9万円 | 34.1万円 | 2025年 賃金構造基本統計調査 |
| うち男性/女性 | 38.0万円/29.9万円 | 37.3万円/28.6万円 | 同上 |
| 短時間労働者の1時間あたり所定内給与 | 1,658円 | 1,518円 | 同上 |
| 最低賃金 2025年度→2026年度 | 1,177→1,231円 | 1,121→1,177円(加重平均) | 厚生労働省 |
| アルバイト・パート募集時平均時給 | 1,318円 | 関西 1,287円 | 2026年2月 リクルート |
| 2026年度に賃金改善を見込む企業 | - | 近畿 62.9%(全国63.5%) | 帝国データバンク |
| 2026春闘 賃上げ率 | - | 連合大阪 5.07%(300人未満4.47%) | 連合大阪 |
賃金構造基本統計調査は企業規模10人以上。リクルート(現IRPリサーチセンター)の募集時平均時給調査は2026年2月分で終了。
読み方:大阪府の一般労働者の所定内給与(34.9万円)と短時間労働者の時給(1,658円)は関西で最も高く、全国も上回ります。最低賃金は1,231円(10月1日から)で、募集時の平均時給(1,318円)との差は87円しかありません。周辺府県の企業にとっては「大阪との賃金差」、府内の企業にとっては「最低賃金+α」以外の条件の見せ方が採用を左右します。
CHAPTER 7
働き手の供給 ── 若者は大阪に集まる、郊外と南部は減る
市町村別の働き手人口の見通し、人口移動、通勤、外国人・女性・シニアの就業から、大阪府で採用できる人の広がりを見ます。
市町村別 生産年齢人口(15〜64歳)の変化 2020年→2040年(%)。国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」(Shido計算)。
2040年までの働き手の減少は、箕面市(−8.1%)・吹田市(−9.4%)・島本町(−10.5%)・茨木市(−10.7%)・豊中市(−11.0%)・大阪市(−11.3%)で小さく、能勢町(−61.0%)・豊能町(−57.9%)・千早赤阪村(−51.8%)・岬町(−49.0%)では半分前後まで減ります。43市町村のうち14市町村で3割以上減る見込みで、府全体では−18.2%です。
人の出入り
+8,567人
20〜24歳の転入超過(2025年)。関西で唯一の転入超過。25〜29歳も+4,025人
住民基本台帳人口移動報告
−9,133人
東京圏に対する転出超過(2025年、全年齢)。関西で最も多い
同上
54.4万人
府外から大阪府に通勤する人(2020年)。兵庫28.5万人・奈良12.4万人・京都8.2万人
国勢調査 2020年
103.9
昼夜間人口比率(2020年)。関西で最も高い
同上
外国人労働者数 2025年10月末、単位:人。厚生労働省「外国人雇用状況」。関西2府4県。
大阪府の外国人労働者は208,051人で前年比+19.1%。ベトナム(33.0%)・中国(17.8%)・ネパール(11.1%)が多く、ミャンマー(+63.4%)・インドネシア(+36.3%)が急増しています。技術・人文知識・国際業務(47,874人)と留学生のアルバイト(45,956人)が多く、宿泊・飲食で30,915人(うち飲食店26,601人)が働いています。外国人を雇う事業所の61.7%は従業者30人未満です。
| 指標 | 大阪府 | 全国 |
| 有業率 | 59.9% | 60.9% |
| 女性25〜44歳の有業率 | 78.0% | 81.1% |
| 育児をしている女性の有業率 | 70.3% | 73.4% |
| 65歳以上の有業率 | 23.0% | 25.3% |
| 非正規の割合(正規+非正規に占める割合) | 39.8% | 36.9% |
| 副業者比率(非農林業) | 4.8% | 4.8% |
| 追加就業希望者比率(非農林業) | 8.2% | 7.8% |
| 従業者30人未満の事業所で働く人の割合 | 45.3% | 46.7% |
| 障害者雇用 法定雇用率を達成した企業 | 41.4% | 46.0% |
総務省「令和4年就業構造基本調査」(2022年10月、女性・育児中・65歳以上の有業率と非正規の割合はShido計算)、「令和3年経済センサス‐活動調査」、厚生労働省「令和7年 障害者雇用状況の集計結果」(民間の法定雇用率は2026年7月に2.7%へ引上げ)。
読み方:大阪府は女性25〜44歳の有業率(78.0%)・育児中の女性の有業率(70.3%)・65歳以上の有業率(23.0%)がいずれも全国を下回ります。失業率(3.0%)も関西で最も高く、働いていない人・働く時間を増やしたい人が多い府です。障害者の法定雇用率を達成した企業は41.4%と全国(46.0%)を下回り、2026年7月の法定雇用率2.7%への引き上げで採用需要が増えます。
CHAPTER 8
新卒・若手の採用 ── 高卒は8倍、大学生は大阪に残りたい
高卒・大卒の採用環境と、大阪府の学生の進学・就職の流れ、行政の採用支援策を見ます。
高卒者の求人倍率 2027年3月卒、2026年7月末時点、単位:倍。厚生労働省。関西2府4県と全国。
2027年3月卒の高卒求人倍率は8.21倍で全国の2倍以上、しかも前年より0.16ポイント上がり、求人数も+6.0%です。2026年3月卒は8.97倍・内定率99.4%でした。1人の生徒を8社で取り合う市場で、学校との関係づくりと早い時期の職場見学が欠かせません。
大阪府の学生
58校
府内の大学数。学生数26.3万人。大学入学者は13,119人の流入超過
学校基本調査 2025年度
61.3%
府内の高校から大学に進んだ人のうち、府内の大学に進んだ割合。関西で最も高い
同上
74.6%
「出身府県で就職したい」大阪府出身の大学生(2027年卒)。関西で最も高い
マイナビ
8.97倍
高卒求人倍率(2026年3月卒、3月末)。内定率99.4%
厚生労働省
若手採用のポイント
- 大学生は大阪に残る:大阪府出身の大学生の74.6%が府内就職を希望し、20〜24歳は8,567人の転入超過。関西中の若者が集まるので、大学生の母集団は大きい。
- ただし東京との取り合い:東京圏には9,133人の転出超過。若手・専門人材は東京の企業と比べられる。初任給・キャリアの道筋を具体的に示す。
- 高卒採用は早く動く:高卒求人倍率8.21倍。求人票の公開前から学校訪問・職場見学を始め、保護者にも伝わる情報を用意する。
大阪府の採用支援策
- OSAKAしごとフィールド:府の総合就業支援拠点。求職者のカウンセリング・セミナーと中小企業人材支援センター。製造・運輸・建設・インバウンドの4分野を重点支援。
- 副業・兼業人材活用促進補助金(2026年度):経費の8/10、上限50万円(9月時点で予算上限に近いとの告知あり)。大阪府スキルアップ支援金(府民の資格講座受講料補助)も。
- 外国人材:外国人材マッチングプラットフォーム(大阪外国人材採用支援センター)、外国人材活躍・定着促進事業、留学生インターン支援。
- 奨学金返還支援:府の導入促進支援金は2025年度で終了。枚方市など市町村の独自制度がある。
CHAPTER 9
Shidoからのご提案
比べられる市場で「選ばれる理由」を見せる
ここまでのデータから、大阪府で人を採る企業と、採用を支援する事業者が取るべき打ち手を整理します。
1. 市内と郊外で打ち手を変える
大阪東1.99倍・梅田1.36倍に対し、池田0.52倍・枚方0.57倍です。市内の店舗・事業所は郊外の住宅地に向けて通勤時間とアクセスを打ち出し、郊外の企業は近さと働きやすさで地元の求職者を取り込みます。
Shidoができること:郊外の企業向けに、通勤時間とアクセスを伝える採用サイトの制作(Webサイト・コンテンツ制作)、エリア別の求人広告の運用と求人市場の分析(デジタルマーケティング/リサーチ&インサイト)。
2. 応募への返事の速さで勝つ
求人広告は24.1万件と近畿の半分以上で、求職者は多くの求人を比べます。アルバイトの39.9%は「応募後すぐ連絡がきた」会社に決めています。応募への即日連絡、面接日程の自動調整が採用数を左右します。
Shidoができること:応募フォームと自動返信・日程調整の導線を備えた採用サイトの制作(Webサイト・コンテンツ制作)、応募から面接までの流れを整えるLINE公式アカウントの設計(デジタルマーケティング)。
3. 介護・建設・運転は育成と条件で
訪問介護14.92倍、土木9.49倍、貨物運転3.21倍です。資格取得支援、未経験からの育成計画、給与の上がり方、休日を具体的に示し、他社との違いを見せます。
Shidoができること:資格取得支援・育成計画・給与モデルを具体的に見せる採用ページと求人広告の制作(Webサイト・コンテンツ制作/デザイン)、働く姿の撮影と採用動画の制作(撮影・映像制作)。
4. 外国人材を戦力にする
外国人労働者は20.8万人(+19.1%)で、飲食・宿泊・製造で広く働いています。やさしい日本語の求人、多言語の案内、特定技能での受け入れと生活支援で、長く働ける職場にします。
Shidoができること:やさしい日本語・多言語の求人ページと職場案内資料のデザイン(Webサイト・コンテンツ制作/デザイン)、職場の様子を伝える動画の制作(撮影・映像制作)。
5. 働いていない女性とシニアに届く求人
女性・シニアの有業率は全国を下回り、北摂・北河内は求職者が多い地域です。扶養内・短時間・送迎時間に合う時間帯、在宅・近距離勤務の求人は、競合の少ない層から応募を集めます。
Shidoができること:扶養内・短時間・近距離勤務を伝える求人ページの制作(Webサイト・コンテンツ制作)、女性・シニアに届くSNS配信と地域向けの求人広告(SNSマーケティング/マス・メディア広告)。
6. 2030年のIR開業に備える
夢洲のIRは2030年秋ごろ開業予定で、施設の雇用者は約1.5万人と見込まれています。接客・調理・警備・清掃など重なる職種では、今から定着と処遇の改善を進め、人材の流出に備えます。
Shidoができること:働く魅力と処遇の改善を伝える採用ブランドの設計(ブランディング戦略)、既存社員の定着につなげる社内向けツールのデザイン(デザイン)。
ご提案:貴社の採用データをお預かりできれば、職種・エリア別の採用戦略にできます
本資料は公的統計と業界調査に基づく大阪府全体の汎用版です。以下の情報をお預かりできれば、貴社の職種・勤務地・採用目標に合わせて、配信エリア・媒体の配分・求人原稿・選考フローまで具体的にご提案します。
媒体別の応募・採用実績
求人サイト・求人検索エンジン・人材紹介・ハローワーク・SNSごとの費用、応募数、面接数、採用数。どの媒体の1人あたり費用が高いかを職種別に出します。
応募者データ(採用管理システム)
応募日時・住所・年齢・経験と、連絡までの時間。どの地域・層から応募が来て、どこで辞退されているかを地図と数字で示します。
求人原稿と採用ページ
現在の求人票・原稿と、採用ページのアクセスデータ。検索での見つけられやすさと、応募までの離脱を点検し、書き換え案を作ります。
在籍者の通勤圏と前職
社員・スタッフの居住地、通勤手段、前職、入社経路。定着している人と同じ層が多い地域と媒体を割り出します。
給与・勤務条件
職種別の給与、シフト、休日、手当。近隣の競合求人と比べた条件の位置を示し、見せ方と改善の優先順位を決めます。
退職・内定辞退の記録
退職者の在籍期間と理由、内定辞退の理由。辞める前・辞退する前の兆しを見つけ、定着とフォローの施策に落とし込みます。
SOURCES
出典と注意事項
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年7月分)」2026年8月28日公表、職業安定業務統計(e-Stat 第11表・第15表・第18表・第19表)。年平均は各年の同統計。
- 大阪労働局「労働市場月報(令和8年9月号)一般職業紹介状況」、「大阪労働市場ニュース(令和8年7月分)」、「職種別有効求人倍率及び求人求職賃金(令和8年7月)」、「外国人雇用状況の届出状況(令和7年10月末)」2026年1月29日。大阪労働局「ハローワーク一覧(管轄)」。
- 大阪市「統合型リゾート 大阪IR」。大阪府 OSAKAしごとフィールド、奨学金返還支援制度導入促進支援金、副業・兼業人材活用促進補助金、令和8年度おすすめ支援策、外国人材の受入れ支援の各ページ。
- 総務省統計局「労働力調査 都道府県別結果(モデル推計値)」2025年平均。日本銀行大阪支店「短観(近畿地区)」2026年6月調査。
- 公益社団法人全国求人情報協会「求人広告掲載件数等集計結果」2024年8月〜2026年7月分。
- 厚生労働省「令和8年度 地域別最低賃金 答申状況」2026年9月3日、「地域別最低賃金の全国一覧」。「令和7年賃金構造基本統計調査」都道府県別。リクルート「アルバイト・パート募集時平均時給調査」2026年2月度。
- 厚生労働省「外国人雇用状況の届出状況(令和7年10月末時点)」、「令和7年 障害者雇用状況の集計結果」、「令和7年雇用動向調査」、「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」。
- 国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」。総務省「住民基本台帳人口移動報告 2025年」「令和2年国勢調査」「令和4年就業構造基本調査」。総務省・経済産業省「令和3年経済センサス‐活動調査」。文部科学省「令和7年度学校基本調査」。
- マイナビ「中途採用状況調査2026年版」「転職動向調査2026年版」「アルバイト就業者調査2026」「2027年卒 大学生Uターン・地元就職に関する調査」「正社員の求人件数・応募数推移」。リクルートエージェント「転職市場インサイト」。帝国データバンク「2026年度の賃金動向に関する企業の意識調査(近畿)」。連合大阪「2026春季生活闘争 第7回集計」。
注意事項:有効求人倍率はハローワーク経由の求人・求職のみを対象とし、民間の求人サイトや人材紹介は含みません。ハローワーク別・職業別の倍率は原数値で、季節による変動を含みます。大阪府のハローワーク別倍率はパートを含む原数値で、府全体の季節調整値(1.12倍)とは異なります。求人広告掲載件数は主要15媒体の週平均で、2023年10月以前とは集計方法が異なります。民間調査(マイナビ・リクルートなど)は各社の登録者・会員を対象としたもので、近畿の値は標本が数百以下です。雇用動向調査の府県別値は標本が少なく参考値です。最低賃金の2026年度額は答申段階で、発効日は予定です。