株式会社Shido 調査レポート

採用・求人市場マーケティング資料〈奈良県〉

作成 2026年9月対象 奈良県(奈良・大和高田・桜井・下市・大和郡山の5ハローワーク管内)テーマ 採用状況・地域別の求人倍率・職種別の人手不足・求人広告・応募者の動き・賃金・働き手の供給主な根拠 厚生労働省 一般職業紹介状況・奈良労働局/総務省/全国求人情報協会/マイナビ・リクルート・帝国データバンクほか

奈良県の有効求人倍率は1.11倍(2026年7月)ですが、県内で働く場所を基準にした就業地別では1.21倍と、関西で2番目に高い水準です。働く人の27.3%が県外(主に大阪府)に通勤しており、県内の企業は「大阪の企業」と人を取り合っています。新規求人の41.9%は医療・福祉で、全国(27.0%)より大きく偏り、南部の下市管内は1.56倍と人が足りません。求人広告は前年から38.9%増えましたが、働き手の人口は2040年までに約3割減る見込みです。本資料は、奈良県で人を採る企業と、採用を支援する事業者のために、県の採用環境を公的統計と業界データからまとめたものです。

1.21倍
就業地別の有効求人倍率(季節調整値、2026年7月)。受理地別1.11倍を上回り、関西で滋賀に次ぐ高さ
27.3%
県外で働く人の割合(2020年、全国3位)。生駒市は51.5%。大阪府への通勤・通学は15.7万人
41.9%
新規求人に占める医療・福祉の割合(2026年7月)。全国27.0%。介護は前年比+12.4%
1.56倍
下市ハローワーク(五條市・吉野郡)の有効求人倍率。大和高田は0.86倍
+38.9%
求人広告掲載件数の前年同月比(2026年7月、26,158件)。近畿で2番目の伸び
−28.2%
生産年齢人口(15〜64歳)の2040年までの減少率。39市町村のうち19市町村で4割超の減少
CHAPTER 1

採用市場の全体像 ── 県内で働く求人は1.2倍、県外の求人と取り合う

ハローワークの有効求人倍率と、関西・全国との比較から、奈良県の採用環境を見ます。

有効求人倍率の推移 年平均、単位:倍。厚生労働省「一般職業紹介状況」。受理地別は求人を受け付けたハローワーク、就業地別は実際に働く場所で数えた値。
奈良(受理地別)奈良(就業地別)全国
受理地別の倍率は1.1倍台で推移していますが、就業地別は1.3倍前後と高く、差は滋賀県に次いで大きくなっています。県内の事業所の求人に対して、県内に住む求職者だけでは足りず、県外(大阪)に本社がある企業の県内店舗・施設の求人も奈良の求職者を奪い合っています。
有効求人倍率(季節調整値)の動き 受理地別、単位:倍。2025年1月〜2026年7月の3か月ごと。
受理地別の季節調整値は2025年初めの1.20倍から緩やかに下がり、2026年7月は1.11倍です。それでも全国(1.18倍)との差は小さく、正社員の倍率は0.99倍と前年(0.95倍)より上がっています。
指標奈良県全国(比較)時点
有効求人倍率(受理地別・季節調整値)1.11倍1.18倍2026年7月
有効求人倍率(就業地別・季節調整値)1.21倍1.18倍2026年7月
正社員の有効求人倍率(原数値)0.99倍0.98倍2026年7月
有効求人数/有効求職者数21,036人/19,991人-2026年7月
新規求人(前年同月比)+5.0%−0.8%2026年7月
完全失業率2.2%2.5%2025年平均
求人広告掲載件数(前年同月比)26,158件(+38.9%)近畿 454,867件(+16.6%)2026年7月
雇用人員判断DI(近畿、全産業)-近畿 −33(全国 −37)2026年6月短観

受理地別・就業地別は季節調整値、求人数・求職者数・新規求人・正社員倍率は原数値(正社員倍率は正社員求人÷パートを除く常用の求職者でShido計算)。失業率は労働力調査の都道府県別モデル推計。求人広告は全国求人情報協会。短観は日本銀行大阪支店(近畿は単純集計、全国は母集団推計)。

読み方:有効求人倍率はハローワークに出た求人と求職者だけの数字で、民間の求人サイトや人材紹介は含みません。関西の求人広告は前年から16.6%増えている一方で、ハローワークの倍率は下がっています。企業が採用の窓口を民間へ移しているためで、人手が余っていることを意味しません。企業の実感に近い日銀短観では、近畿の人手不足感は2026年6月に全産業−33、非製造業−42とコロナ前より強くなっています。
CHAPTER 2

地域別の採用環境 ── 北部は県外と取り合い、南部は人がいない

ハローワーク(公共職業安定所)ごとの有効求人倍率で、県内の地域差を見ます。

ハローワーク別の有効求人倍率 2026年7月、原数値、新規学卒を除きパートを含む。奈良労働局「一般職業紹介状況」。
南部の下市管内は1.56倍と前年(1.47倍)より上がり、人が最も足りません。一方、県西部の大和高田管内は0.86倍で、求職者のほうが多い地域です。ただし大和高田管内は大阪府への通勤圏で、求職者の多くは県外の求人とも比べて仕事を選んでいます。

奈良県の特徴

  • 北和(奈良・生駒):大阪・京都への通勤圏。生駒市は働く人の51.5%が県外で就業。県内企業は「通勤時間の短さ」で大阪の企業と勝負する。
  • 中和(橿原・大和高田):求職者が多く倍率は0.86倍。応募は集まりやすいが、大阪府の求人と条件を比べられる。
  • 南和(五條・吉野):倍率1.56倍。人口減少が最も速く、2040年までに働き手が6割前後減る町村が多い。
  • ハローワーク経由の就職:県内72.9%、大阪府18.7%(2024年度)。高卒でも37%が県外に就職する。
ハローワーク有効求人倍率前年同月主な管轄地域
下市1.56倍1.47倍五條市・吉野郡(東吉野村を除く)
奈良1.20倍1.24倍奈良市・天理市・生駒市・山辺郡
大和郡山1.12倍1.16倍大和郡山市・生駒郡
桜井1.01倍1.02倍桜井市・宇陀市・磯城郡・宇陀郡・東吉野村
大和高田0.86倍0.92倍大和高田市・橿原市・御所市・香芝市・葛城市・北葛城郡・高市郡

管轄区域は厚生労働省「公共職業安定所管轄一覧(奈良)」。ハローワーク別の就業地別倍率は公表されていません。県の北和地域(常用)は1.10倍、中南和地域は0.90倍(奈良労働局の求人・求職バランスシートをShido合算)。

CHAPTER 3

職種別・産業別の人手不足 ── 介護と建設が急増、事務は0.39倍

職業別の有効求人倍率と、産業別の新規求人の増減を見ます。

職業別の有効求人倍率 2026年7月、常用(フルタイムとパートの合計をShido計算)、職業大分類、単位:倍。奈良労働局「求人・求職バランスシート」。
保安(警備)5.16倍、建設・採掘4.32倍、輸送・機械運転3.16倍、介護や飲食を含むサービス2.94倍と、現場の職種は3倍前後から5倍の不足です。事務は0.39倍で求職者の方が大幅に多く、職種で採用の難しさがまったく違います。求人賃金(下限〜上限の平均)は、フルタイム全体で23.6万〜30.8万円、パートは時給1,243〜1,375円です。
注意:奈良労働局は職業大分類の倍率だけを公表しており、介護・看護・保育などの中分類は公表していません。サービスには介護サービス・飲食物調理・接客などが含まれます。
産業別の新規求人 2026年7月、前年同月比(%)。奈良労働局。
新規求人は全体で+5.0%と、関西で唯一はっきり増えています。けん引しているのは医療・福祉(+11.7%、3,210人)と建設(+30.9%)です。宿泊・飲食は−31.9%と大きく減り、飲食の募集はハローワーク以外(求人サイト・スキマバイト)へ移っています。正社員の新規求人は+11.3%でした。

職種で変わる採用の打ち手

  • 応募が集まる職種(事務など、1倍未満):応募は来る。課題は選考の手間と見極め。応募の絞り込み・Web面接・即日連絡で取りこぼしを防ぐ。
  • 販売・接客・調理(1〜3倍):時給と勤務時間の柔軟さで選ばれる。短時間シフト・スキマバイトの受け皿を作る。
  • 介護・看護・運転・警備(2〜5倍):資格者の取り合い。資格取得支援・未経験採用・シニア採用で母集団を広げる。
  • 建設・技術職(4倍超):求人を出して待つだけでは採れない。人材紹介・ダイレクトリクルーティング・リファラルで探しに行く。
CHAPTER 4

求人広告と応募者 ── 広告は4割増、応募は県外とも比べられる

全国求人情報協会の求人広告掲載件数(主要15媒体の週平均、派遣・職業紹介を除く)と、求職者の行動調査を見ます。

奈良県の求人広告掲載件数(月次) 2024年8月〜2026年7月、単位:件。全国求人情報協会「求人広告掲載件数等集計結果」。
奈良県の求人広告は2025年9月の1万7,721件を底に増え続け、2026年7月は2万6,158件と前年同月比+38.9%です。近畿全体(+16.6%)の2倍以上の伸びで、県内の企業が採用を急いでいることがわかります。同じ時期にマイナビ転職の奈良県本社企業の正社員求人も前年比183.3%に増えています。
過去1年に転職した人の割合 有業者に占める割合(%)、2022年。総務省「就業構造基本調査」(Shido計算)。
奈良県は転職した人の割合が4.1%と関西で2番目に低く、今の職場に長く勤める人が多い県です。中途採用では「転職を考えていない人」にも届く、通勤の近さや働き方の条件を前面に出した求人が効きます。

応募者の動き(全国・近畿の調査)

39.9%
アルバイトが勤務先を決めた理由の1位「応募後すぐ企業から連絡がきた」。「すぐ合否連絡がきた」も30.1%
マイナビ アルバイト就業者調査2026(n=9,000)
7.6%
正社員の転職率(2025年)。過去最高。情報収集は転職サイト37.1%、人材紹介20.6%、求人検索エンジン18.0%
マイナビ 転職動向調査2026
299
関西の応募数の指数(2021年度10〜12月期=100、2026年1〜3月期)。採用予定人数は380、求職者数は214
リクルートエージェント
25.1%
アルバイトの仕事探しで求人紙を使った人。2024年30.6%から減少。求人サイト45.9%・アプリ29.4%
マイナビ
CHAPTER 5

採用手法とコスト ── 近畿の企業は全国より多く払っている

マイナビ「中途採用状況調査2026年版」(2025年実績)の近畿の集計から、採用手法と費用を見ます。府県別の値は公表されていません。

中途採用で使った手法 利用率(%)。マイナビ(全国n=1,500、近畿n=262)。
全国近畿
近畿の企業は、転職サイト・自社ホームページ・ハローワークをいずれも全国より多く使い、ダイレクトリクルーティングやリファラルはやや少なめです。「広告を出して待つ」手法に頼る傾向があります。
682.2万円
近畿の年間中途採用費用(全国609.9万円)。予算580.4万円を101.8万円超過
マイナビ 2025年実績
約61万円
近畿の1人あたり採用費の目安(682.2万円÷採用11.2人)。全国は約50万円
Shido計算
375.5万円
人材紹介の年間費用(全国、利用企業平均)。求人広告125.1万円、求人検索エンジン122.7万円の3倍
マイナビ
15.0%
中途採用の内定辞退率(全国)。前年9.3%から上昇
マイナビ
マーケティング上の含意:近畿の企業は全国より多くの費用をかけ、全国より少ない応募(1社平均55.0人、全国68.4人)で採用しています。応募から採用に至る割合は全国より高いので、課題は「応募の数」です。費用を人材紹介に積み増す前に、求人検索エンジンと自社採用ページで応募を増やす余地があります。
CHAPTER 6

賃金と募集条件 ── 最低賃金1,107円、県外との賃金差をどう埋めるか

最低賃金・募集時の時給・賃金水準を見ます。

最低賃金の推移 年度、単位:円。厚生労働省。2026年度は答申額。
奈良県の2026年度の最低賃金は1,107円(+56円)で、2026年10月4日に発効する予定です。2019年度の837円から270円(32%)上がりました。
募集時の平均時給と最低賃金 単位:円。アルバイト・パートの募集時平均時給(2026年2月、リクルート)と2026年度最低賃金(答申)。
募集時平均時給最低賃金 2026年度
奈良県の募集時平均時給1,194円と、新しい最低賃金との差は87円です。関西のどの府県でも差は85〜101円しかなく、10月以降は時給の見直しが必要な求人が増えます。
指標奈良県全国時点・出典
一般労働者の所定内給与(月額)32.2万円34.1万円2025年 賃金構造基本統計調査
 うち男性/女性34.8万円/28.3万円37.3万円/28.6万円同上
短時間労働者の1時間あたり所定内給与1,587円1,518円同上
最低賃金 2025年度→2026年度1,051→1,107円1,121→1,177円(加重平均)厚生労働省
アルバイト・パート募集時平均時給1,194円関西 1,287円2026年2月 リクルート
2026年度に賃金改善を見込む企業-近畿 62.9%(全国63.5%)帝国データバンク
2026春闘 賃上げ率-連合大阪 5.07%(300人未満4.47%)連合大阪

賃金構造基本統計調査は企業規模10人以上。リクルート(現IRPリサーチセンター)の募集時平均時給調査は2026年2月分で終了。

読み方:奈良県の一般労働者の所定内給与(32.2万円)は全国(34.1万円)・大阪府(34.9万円)より低く、県外で働く人が多い理由の一つです。一方で短時間労働者の時給(1,587円)は全国を上回ります。県内企業は、給与額だけで大阪と競うのではなく、通勤時間の短さを「実質的な時給」として伝えることが有効です。
CHAPTER 7

働き手の供給 ── 北西部は持ちこたえ、南部は働き手が半減

市町村別の働き手人口の見通し、人口移動、通勤、外国人・女性・シニアの就業から、奈良県で採用できる人の広がりを見ます。

市町村別 生産年齢人口(15〜64歳)の変化 2020年→2040年(%)。国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」(Shido計算)。
2040年までの働き手の減少は、大阪に近い北西部(葛城市−11.3%、王寺町−11.7%、香芝市−15.6%)で小さく、南部の吉野郡では6割を超える町村が並びます。39市町村のうち19市町村で4割以上減る見込みで、県全体では−28.2%と関西で和歌山県に次ぐ大きさです。

人の出入り

27.3%
県外で働く人の割合(2020年)。全国3位。1995年の32.7%をピークに低下
奈良県 国勢調査 従業地集計
15.7万人
大阪府へ通勤・通学する人(2020年)。県外への流出19.5万人に対し、県内への流入は6.6万人
同上
−2,272人
20〜24歳の転出超過(2025年)。就職期に県外へ出ていく
住民基本台帳人口移動報告
17.0%
外国人労働者のうち医療・福祉で働く人の割合(1,942人÷11,418人)。前年比+32.5%
奈良労働局(Shido計算)
外国人労働者数 2025年10月末、単位:人。厚生労働省「外国人雇用状況」。関西2府4県。
奈良県の外国人労働者は11,418人で前年比+15.0%。ベトナム(36.0%)が最多で、ミャンマー(+33.6%)・インドネシア(+47.2%)が急増しています。特定技能は1,955人(+44.7%)で、製造業(35.7%)に加え、医療・福祉(1,942人、うち介護等1,405人)での雇用が広がっています。
指標奈良県全国
有業率55.1%60.9%
女性25〜44歳の有業率76.9%81.1%
育児をしている女性の有業率69.6%73.4%
65歳以上の有業率21.9%25.3%
非正規の割合(正規+非正規に占める割合)40.6%36.9%
副業者比率(非農林業)4.9%4.8%
追加就業希望者比率(非農林業)8.4%7.8%
従業者30人未満の事業所で働く人の割合51.3%46.7%
障害者雇用 法定雇用率を達成した企業58.4%46.0%

総務省「令和4年就業構造基本調査」(2022年10月、女性・育児中・65歳以上の有業率と非正規の割合はShido計算)、「令和3年経済センサス‐活動調査」、厚生労働省「令和7年 障害者雇用状況の集計結果」(民間の法定雇用率は2026年7月に2.7%へ引上げ)。

読み方:奈良県は有業率(55.1%)・65歳以上の有業率(21.9%)・育児中の女性の有業率(69.6%)がいずれも関西で最も低い水準です。働いていない子育て世代の女性とシニアが多く、短時間・扶養内・送迎時間に合わせたシフト・自宅近くの勤務地を打ち出した求人は、県外の企業と競合せずに応募を集められます。従業者30人未満の事業所で働く人は51.3%で、採用の担当者がいない小規模企業が多いことも特徴です。
CHAPTER 8

新卒・若手の採用 ── 高卒は求職者が38%増、大学生は県外へ

高卒・大卒の採用環境と、奈良県の学生の進学・就職の流れ、行政の採用支援策を見ます。

高卒者の求人倍率 2027年3月卒、2026年7月末時点、単位:倍。厚生労働省。関西2府4県と全国。
2027年3月卒の高卒求人倍率は1.80倍で、前年から0.86ポイント下がりました。求人数は−6.6%、求職者は+38.0%と急増しています。高卒で就職した人のうち県内就職は63.2%(2025年3月卒)で、4割近くが県外(主に大阪)に出ています。

奈良県の学生

15.1%
県内の高校から大学に進んだ人のうち、県内の大学に進んだ割合。関西で最も低い
学校基本調査 2025年度
3.4%
「出身県で就職したい」奈良県出身の大学生(2027年卒)。関西で最も低い
マイナビ
63.2%
高卒就職者の県内就職率(2025年3月卒)。県外393人
奈良労働局
10校
県内の大学数。学生数2.1万人。大学入学者は3,347人の流出超過
学校基本調査

若手採用のポイント

  • 大学生は県外に出る前提で:県内の大学に進むのは15%。県外の大学に通う学生に、夏休み・帰省時期のインターンや、オンライン説明会で接点を作る。
  • 高卒採用は今が好機:求職者が38%増え、倍率が1.80倍まで下がった。学校訪問と職場見学の受け入れで、県内就職を選ぶ層を確実に取る。
  • 「通勤の近さ」を価値に:県外に長時間通勤している若手にとって、県内勤務は転職の大きな動機になる。

奈良県の採用支援策

  • 奈良しごとiセンター・高田しごとiセンター:学生からシニアまでの総合就業相談。ならジョブカフェ、プロフェッショナル人材戦略拠点を併設。
  • 奨学金返還支援事業補助金(2026年度):県内中小企業が社員の奨学金返還を支援する額の1/2以内を補助。1人年10万円まで、最長10年、1社年5人まで。
  • 移住支援金:東京圏からの移住・就業で2人以上世帯100万円・単身60万円、18歳未満1人につき最大100万円加算。県と35市町村。
  • プロ人材確保:人材紹介の手数料を補助(副業・兼業型もあり)。補助率・上限は県の要綱で確認が必要。
CHAPTER 9

Shidoからのご提案
「近くて、働きやすい」で県外に勝つ

ここまでのデータから、奈良県で人を採る企業と、採用を支援する事業者が取るべき打ち手を整理します。

1. 通勤時間を「条件」として打ち出す

働く人の27.3%が県外に通います。「自宅から車で15分」「残業なしで18時に帰宅」など、大阪勤務と比べた時間の差を求人に書くと、給与差を埋める材料になります。配信先は勤務地から通勤30〜40分圏に絞ります。

Shidoができること:通勤時間・残業なしなどの条件を前面に出した求人ページと採用サイトの制作(Webサイト・コンテンツ制作)、通勤30〜40分圏に絞った求人広告の配信設計(デジタルマーケティング)。

2. 中和・北和では応募の取りこぼしを防ぐ

大和高田管内は0.86倍で求職者が多い地域です。応募は集まるので、応募への即日連絡と面接日程の自動調整で、大阪の企業に先を越されないことが採用数を左右します。

Shidoができること:応募への即日連絡を促すLINE公式アカウントの設計と配信、応募フォーム・面接日程の案内ページの制作(デジタルマーケティング/Webサイト・コンテンツ制作)。

3. 南部は「人を探しに行く」

下市管内は1.56倍、働き手は2040年までに6割前後減る町村が多い地域です。シニア・主婦層の短時間雇用、外国人材(特定技能)、近隣市町村からの送迎を組み合わせます。

Shidoができること:シニア・主婦層・外国人材に届く求人チラシと地域向け広告の制作(デザイン/マス・メディア広告)、送迎や短時間勤務を伝える求人ページの制作(Webサイト・コンテンツ制作)。

4. 医療・福祉は採用の競争が最も激しい

新規求人の41.9%が医療・福祉で、前年比+11.7%です。資格取得支援、夜勤なし・短時間の働き方、職場の雰囲気がわかる写真と動画で、他の施設との違いを見せます。

Shidoができること:職場の雰囲気がわかる写真・動画の撮影と編集(撮影・映像制作)、働き方の違いを打ち出す採用サイトの制作(Webサイト・コンテンツ制作)。

5. 働いていない女性とシニアに届く求人

有業率・育児中の女性の有業率・65歳以上の有業率が関西で最も低い県です。扶養内・週2〜3日・送迎時間に合わせた時間帯の求人は、競合の少ない層から応募を集めます。

Shidoができること:扶養内・週2〜3日などの働き方を伝える求人ページとチラシの制作(Webサイト・コンテンツ制作/デザイン)、地域に届くSNS広告(SNSマーケティング)。

6. 若手は県外にいる前提で接点を作る

県内の大学に進むのは15.1%、出身県で就職したい学生は3.4%です。帰省時期のインターン、オンライン面談、奨学金返還支援の活用で、Uターン就職の入口を作ります。

Shidoができること:Uターン就職向けのインターン・オンライン面談の案内ページの制作(Webサイト・コンテンツ制作)、学生に届くInstagram運用(SNSマーケティング)、採用ブランディングの設計(ブランディング戦略)。

ご提案:貴社の採用データをお預かりできれば、職種・エリア別の採用戦略にできます

本資料は公的統計と業界調査に基づく奈良県全体の汎用版です。以下の情報をお預かりできれば、貴社の職種・勤務地・採用目標に合わせて、配信エリア・媒体の配分・求人原稿・選考フローまで具体的にご提案します。

媒体別の応募・採用実績

求人サイト・求人検索エンジン・人材紹介・ハローワーク・SNSごとの費用、応募数、面接数、採用数。どの媒体の1人あたり費用が高いかを職種別に出します。

応募者データ(採用管理システム)

応募日時・住所・年齢・経験と、連絡までの時間。どの地域・層から応募が来て、どこで辞退されているかを地図と数字で示します。

求人原稿と採用ページ

現在の求人票・原稿と、採用ページのアクセスデータ。検索での見つけられやすさと、応募までの離脱を点検し、書き換え案を作ります。

在籍者の通勤圏と前職

社員・スタッフの居住地、通勤手段、前職、入社経路。定着している人と同じ層が多い地域と媒体を割り出します。

給与・勤務条件

職種別の給与、シフト、休日、手当。近隣の競合求人と比べた条件の位置を示し、見せ方と改善の優先順位を決めます。

退職・内定辞退の記録

退職者の在籍期間と理由、内定辞退の理由。辞める前・辞退する前の兆しを見つけ、定着とフォローの施策に落とし込みます。

進め方:データはExcel・CSV・採用管理システムのエクスポートのままで結構です。お預かりから2週間で、職種・エリア別の採用難易度、媒体別の費用対効果、配信エリアと予算配分の案、求人原稿の改善案をまとめてご報告します。関西2府4県の全体像は「採用・求人市場マーケティング資料〈関西2府4県〉」もあわせてご覧ください。

SOURCES

出典と注意事項

  1. 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年7月分)」2026年8月28日公表、職業安定業務統計(e-Stat 第11表・第15表・第18表・第19表)。年平均は各年の同統計。
  2. 奈良労働局「一般職業紹介状況(令和8年7月分)」、「求人・求職バランスシート」「求人賃金・求職希望賃金情報」(2026年7月)、「労働市場年報(令和6年度)」、「外国人雇用状況の届出状況(令和7年10月末)」2026年2月2日。厚生労働省「公共職業安定所管轄一覧(奈良)」。
  3. 奈良県「令和2年国勢調査 従業地・通学地集計結果の概要」、「観光客動態調査(令和6年)」、「推計人口年報(令和7年)」。奈良県 奨学金返還支援事業補助金(令和8年度)、移住支援金、奈良しごとiセンターの各ページ。
  4. 総務省統計局「労働力調査 都道府県別結果(モデル推計値)」2025年平均。日本銀行大阪支店「短観(近畿地区)」2026年6月調査。
  5. 公益社団法人全国求人情報協会「求人広告掲載件数等集計結果」2024年8月〜2026年7月分。
  6. 厚生労働省「令和8年度 地域別最低賃金 答申状況」2026年9月3日、「地域別最低賃金の全国一覧」。「令和7年賃金構造基本統計調査」都道府県別。リクルート「アルバイト・パート募集時平均時給調査」2026年2月度。
  7. 厚生労働省「外国人雇用状況の届出状況(令和7年10月末時点)」、「令和7年 障害者雇用状況の集計結果」、「令和7年雇用動向調査」、「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」。
  8. 国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」。総務省「住民基本台帳人口移動報告 2025年」「令和2年国勢調査」「令和4年就業構造基本調査」。総務省・経済産業省「令和3年経済センサス‐活動調査」。文部科学省「令和7年度学校基本調査」。
  9. マイナビ「中途採用状況調査2026年版」「転職動向調査2026年版」「アルバイト就業者調査2026」「2027年卒 大学生Uターン・地元就職に関する調査」「正社員の求人件数・応募数推移」。リクルートエージェント「転職市場インサイト」。帝国データバンク「2026年度の賃金動向に関する企業の意識調査(近畿)」。連合大阪「2026春季生活闘争 第7回集計」。
注意事項:有効求人倍率はハローワーク経由の求人・求職のみを対象とし、民間の求人サイトや人材紹介は含みません。ハローワーク別・職業別の倍率は原数値で、季節による変動を含みます。奈良県のハローワーク別倍率は新規学卒を除きパートを含む原数値で、県全体の季節調整値(1.11倍)とは異なります。職業別倍率は職業大分類のみの公表です。求人広告掲載件数は主要15媒体の週平均で、2023年10月以前とは集計方法が異なります。民間調査(マイナビ・リクルートなど)は各社の登録者・会員を対象としたもので、近畿の値は標本が数百以下です。雇用動向調査の府県別値は標本が少なく参考値です。最低賃金の2026年度額は答申段階で、発効日は予定です。