株式会社Shido 調査レポート

スポーツ産業とオンラインメディア マーケティング資料〈日本国内・配信と興行収入の関係〉

作成 2026年10月対象 日本のプロスポーツ(プロ野球・Jリーグ・Bリーグ・大相撲ほか)と、スポーツを届けるオンラインメディア(動画配信・SNS・EC)テーマ 興行収入の増減・放映権・視聴のオンライン化・「配信は動員を減らすか」主な根拠 日本政策投資銀行(日本版スポーツサテライトアカウント)/スポーツ庁/NPB/Jリーグ/B.LEAGUE/笹川スポーツ財団/電通/ぴあ総研/Netflix・DAZN・U-NEXTの公表資料/学術論文

日本のスポーツ市場規模は、日本政策投資銀行の新しい推計で2022年に15.5兆円になりました。政府が掲げた15兆円の目標を、数字の上では超えています。興行収入はコロナ禍で崩れた後、完全に戻りました。プロ野球の2025年の入場者数は2,704万人、Jリーグは1,350万人で、どちらも過去最多です。Jクラブの入場料収入は2019年の216億円から2025年度は296億円へ、Bリーグは2016-17シーズンの34億円から2024-25シーズンは144億円へ増えました。同じ時期に、視聴のオンライン化も進みました。笹川スポーツ財団の調査では、インターネットでスポーツを観戦する人は2018年の11.5%から2024年に24.2%になり、2026年のWBCはNetflixが日本での配信を独占して、地上波の中継がありませんでした。では、オンラインで見られることは、会場に来る人を減らしたのか、増やしたのか。国内で配信視聴と動員の因果を検証した研究は、今回の調査では見つかりませんでした。国内の数字から言えるのは、配信が広がった期間に、動員も過去最多まで伸びたということまでです。海外の研究は、当日券層や下位リーグでは中継が動員を減らす、という結果と、そうでない結果に分かれます。本資料は、スポーツを興行として運営する団体・クラブ、スポンサー、メディア事業者のために、興行収入とオンラインメディアの関係を公的統計と各社の公表値から整理したものです。

15.5兆円
スポーツ市場規模(総供給、2022年)。日本政策投資銀行の新定義の推計。2019年は13.7兆円
2,704万人
プロ野球の公式戦入場者数(2025年)。2019年の2,654万人を超え、2年連続で過去最多
1,350万人
Jリーグの総入場者数(2025年)。2019年の1,104万人の1.22倍
4.3倍
Bリーグの入場料収入(2016-17の33.5億円→2024-25の144.4億円)。入場者数は2.2倍
150億円
WBC2026の日本向け放映権料(スポーツ庁資料上の推定)。2023年の約30億円の5倍
50.2%
広告費に占めるインターネット広告費の割合(2025年)。初めて過半数。4兆459億円
CHAPTER 1

市場の規模 ── 15.5兆円、興行の付加価値は2,413億円

スポーツ産業の規模は、日本政策投資銀行が「日本版スポーツサテライトアカウント」で毎年推計しています。興行(プロスポーツ)はその一部です。

スポーツ市場規模(総供給)の推移 単位:兆円。日本政策投資銀行(2026年3月発行、2011〜2022年推計)。
2020年に12.6兆円へ下がり、2021年に戻り、2022年は15.5兆円で推計開始以来の最大です。この推計は2026年3月に定義を広げて作り直されたもので、スポーツ庁が2025年4月にまとめた旧基準の数字(2019年10.2兆円、2021年10.0兆円)とは水準が違います。2つを同じ時系列に並べることはできません。
プロスポーツ(興行)の付加価値 単位:億円。同上(スポーツGDPの内訳)。
興行は、2019年の2,187億円から2020年の711億円(67%減)へ落ち、2022年に2,413億円と2019年を上回りました。ここでの金額は付加価値で、入場料・放映権・スポンサーの内訳は示されていません。
スポーツGDPの内訳(抜粋) 2022年、構成比%。同上。このほかに5.5%分の区分があります。
スポーツ関連メディア(広告・放映権・アプリ等)は7,309億円で、全体の7.1%です。
「スポーツ活動」の中身 2022年、単位:億円。同上。
「見るスポーツ」のうちプロスポーツ(興行)の付加価値は、公営競技(競馬・競輪など)の6分の1です。
+7.9%
スポーツGDPの2021年の前年比。2022年は+7.2%。2020年は−7.0%
日本政策投資銀行
+6.3%
スポーツ関連メディアの付加価値の2020年の前年比(7,111億→7,558億円)。同じ年に興行は67%減
日本政策投資銀行
2030年
スポーツ庁が15兆円の達成目標を「遅くとも」とした年(2025年4月)。2023〜2025年の新基準の推計は公表なし
スポーツ庁
読み方:興行が止まった2020年に、メディア関連の付加価値は増えました。観客が会場に入れなくても、放映権やネット広告は動き続けていたことを示す数字です。ただし推計は産業連関表をもとにした付加価値で、個別のリーグの収益とは別物です。
CHAPTER 2

興行収入の増減 ── 落ち込みは2020〜21年、2023年に回復、2025年は過去最多

入場者数と入場料収入を、プロ野球・Jリーグ・Bリーグで見ます。

プロ野球 公式戦の入場者数 単位:万人。NPB公式。セ・パ公式戦(交流戦を含む、CS・日本シリーズを除く)。
2020年は2019年の18%、2021年は30%まで落ちました。2023年に制限が外れて2,507万人まで戻り、2025年は2019年比で101.9%です。
1試合あたりの平均入場者数 セ・パ別 単位:人。NPB公式。
セ・リーグパ・リーグ
パは2019年の27,203人から2025年は28,718人へ増えました。セは34,655人から34,313人で、わずかに減っています。セとパの差は7,452人から5,595人に縮まりました。
Jリーグ 年間総入場者数 単位:万人。Jリーグ公式(J1〜J3)。2015〜2018年・2021年・2022年の合計は原典を確認できていません。
2025年は1,350万人で、史上初めて1,300万人を超えました。J1の平均は21,246人です。
Jクラブの入場料収入 単位:億円。Jリーグ「クラブ経営情報開示資料」。対象クラブ数は年により52〜60。
2020年は2019年の39%(84億円)まで落ちました。2025年度は53クラブ(先行開示分)で296億円、2019年の1.37倍です。クラブ数が違うため、単純な比較は目安です。
Bリーグ(B1+B2)入場料収入 単位:億円。B.LEAGUE「クラブ決算概要」。
2024-25は前年比+33.0%の144.4億円です。営業収入も150億円(2016-17)から651億円(2024-25)に増えました。
Bリーグ(B1+B2)入場者数 単位:万人。同上。PO・オールスター含む。
2025-26シーズンは548万人(報道、リーグ原典は未確認)で過去最多と報じられています。名古屋Dと千葉Jは、史上初めて平均1万人を超えました。

入場料が収入に占める割合

リーグ入場料収入営業収益(収入)入場料の割合備考
Jクラブ(2019年度)215.8億円1,325億円16.3%55クラブ
Jクラブ(2020年度)84.3億円1,095億円7.7%56クラブ。営業収益は17%減にとどまった
Jクラブ(2025年度)295.6億円1,757億円16.8%53クラブ(先行開示)。J1 18.6%、J2 14.2%、J3 10.3%。スポンサー収入は783億円(44.6%)
Bリーグ(2016-17)33.5億円150億円22.4%B1・B2 各18クラブ
Bリーグ(2024-25)144.4億円651億円22.2%B1 24・B2 14クラブ。スポンサー収入は330.8億円
プロ野球公表なしNPBは球団別の財務を公表していません。報道では「売上の30〜50%」との推定がありますが、公表値ではありません
割合は営業収益(収入)に対する入場料収入の比で、Shidoが計算しました。2020年度は入場料が6割減っても、営業収益は17%の減少でした。収入の柱が入場料以外(スポンサー・放映権配分・物販)にもあったためです。

そのほかの興行

90日
大相撲の本場所(2025年)の完売日数。全日完売。協会の経常収益は156.2億円(2023年は133.3億円)
日本相撲協会
132万人
ラグビー リーグワン 2025-26の累計入場者数(過去最多、報道)。前季比+11.4%
報道
8,564億円
ライブ・エンタテインメント市場(音楽+ステージ、2025年)。2019年の6,295億円の1.36倍。スポーツは含まない
ぴあ総研
6,464億円
ラグビーW杯2019日本大会の経済波及効果。チケット約172万枚
EY Japan
CHAPTER 3

放映権とクラブ収入 ── 国内は入場料とスポンサーが主役、放映権は欧州の37分の1

オンラインメディアがスポーツに払うお金(放映権料)は、国内のクラブ収入ではまだ小さな比率です。一方、国際大会では急に高くなっています。

クラブ収入の構成 日本と英国 単位:%。スポーツ庁資料(Jリーグ2022年度開示資料、Deloitte UK)。
放映権収入等入場料スポンサー物販その他(英国は物販・スポンサー等)
Jクラブの放映権収入等は約138億円(総収益1,375億円の10%)、プレミアリーグのクラブは約5,106億円(9,571億円の53%)です。放映権収入で約37倍、全体の収入で約7倍の差があります。入場料の比率は日英でほぼ同じ(13%と14%)です。
日本向け放映権料の推定 単位:億円。スポーツ庁検討会資料(報道等から事務局が作成。推定値)。
WBCは2017年の約10億円から2026年の約150億円へ15倍になりました。W杯は2022年の約350億円から、2026年は400億円以上です。いずれも推定です。

国内リーグの放映権(Jリーグを例に)

項目数値出典・注意
DAZNとの契約(旧)2017〜2026年の10年、総額約2,100億円2016年7月発表(報道。年平均210億円)
DAZNとの契約(新)2023〜2033年の11年、総額約2,395億円2023年3月発表。収益配分を含む総額。年あたり約217.7億円で、旧契約とほぼ同じ水準
J3の放映2026/27〜2032/33の7シーズン、J1・J2・J3の全試合をDAZNで放映Jリーグ公式(2026年3月17日)。金額は非公表
リーグ法人の公衆送信権料(2025年度)221.87億円経常収益346.30億円の64%。前年比+9.11億円。クラブへの配分金は127.35億円
ファン指標配分金約13.6億円(2025シーズン分)DAZNの視聴者数・シーズンパス販売実績などで全クラブに配分。配信の視聴がクラブ収入に直結する仕組み
プロ野球・Bリーグの放映権料公表なしBリーグは2026-27からB.PREMIER・B.ONEの全試合をU-NEXTで配信
Jクラブ全体で見ると、収入の中で放映権(リーグ経由の配分金)は大きくありません。それでも配分金の算定にDAZNの視聴を入れているのは、配信視聴を「ファンの数」の指標にする考え方です。
CHAPTER 4

視聴のオンライン化 ── ネット観戦は7年で2倍、テレビ観戦は過去最低

観戦の仕方は、スタジアム・テレビ・インターネットの3つが並ぶ形になりました。

スポーツ観戦率の推移 単位:%。笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査」(18歳以上3,000人、複数回答)。
直接観戦(スタジアム・体育館等)インターネット観戦
直接観戦は2018年の31.8%から2022年に19.3%まで落ち、2024年に26.2%へ戻りました。ネット観戦は11.5%から24.2%へ2.1倍です。2024年のテレビ観戦率は79.0%で、調査開始以来の最低でした。2022年はコロナ禍の影響が残る調査です。
直接観戦とネット観戦の種目別(2024年) 単位:%。同上。
直接観戦ネット観戦
直接観戦はプロ野球が12.1%、Jリーグが4.4%です。ネット観戦で多いのは格闘技(6.6%)、プロ野球(6.2%)、MLB(5.3%)です。

主な配信プラットフォームの動き(2026年)

配信内容数値注意
NetflixWBC2026 全47試合を日本で独占配信。地上波の中継なし延べ視聴者数 3,140万人。最多は日本×オーストラリアの1,790万人。放映権料は約150億円(推定)延べ接触人数で、試合後24時間のアーカイブ視聴を含む。2023年の地上波リアルタイム視聴者9,446.2万人とは定義が違い、比較できない
DAZNFIFA W杯2026 全104試合を配信。日本戦などは無料。NHK・日テレ・フジが地上波でも中継延べ視聴者数 約6,700万人、ユニーク視聴者 約1,615万人。日本戦の延べ 約1,100万人日本戦のみ視聴は全体の20%。DAZNの日本の会員数は公表なし
U-NEXTプレミアリーグ、Bリーグ(2026-27から全試合)、横浜DeNAの主催試合など有料会員 522万人。年間2,800試合以上をライブ配信地上波は日本人選手の大会、配信は全試合という「共同モデル」を提案
ABEMAW杯2022 全64試合を無料配信。2026年は配信なし週間視聴者 3,000万人、1日の最高 1,700万人(2022年)「5,000万視聴」という数字は公式発表で確認できず、本資料では使わない
パ・リーグTVパ・リーグ6球団の主催試合を有料配信(運営:パシフィックリーグマーケティング)公式YouTube 登録者 160万人超有料会員数・売上は公表なし
WBC2026 Netflix視聴者の声 産業能率大学の追跡調査(2026年3月、1,000人)。
「リアルタイムで観戦した試合がない」が71.6%でした。WBC視聴のために新規加入した人(115人)のうち継続予定は27.0%です。1,000人規模のウェブ調査で、全国の推計値ではありません。

読み取れること

  • 配信は、新しい客層を呼ぶ入口にもなる:WBCのNetflix視聴者は女性が約48%、35歳未満が30%超でした。日本戦以外を1試合以上見た人は約55%です。
  • 無料の壁は論点になった:スポーツ庁は2026年5〜8月に検討会を3回開き、国民的関心の高い大会を誰もが見られるようにする「ユニバーサルアクセス」を議論しました。EU27か国のうち21か国が制度を持っています。
  • 地上波は国際大会で強い:W杯2026の日本戦は、関東の世帯視聴率が27〜35%でした(深夜の試合は15.9%、報道)。地上波と配信が併用された大会です。
  • プロ野球の地上波は少ない:巨人主催試合の地上波は2025年に20試合(報道)。かつては年130試合以上でした。
CHAPTER 5

配信は動員を減らすか ── 国内の因果研究はなく、海外は結果が割れる

クラブ運営の現場でいちばん聞かれる問いです。確かなことと、確かでないことを分けて整理します。

国内で言えること

2022年から2025年にかけて、ネット観戦も直接観戦も増え、入場者数は過去最多になりました。地上波の中継は減っています。ただし、これは同時に起きたことを示すだけです。コロナ禍後の回復、新球場・新アリーナ、人気選手の影響が重なっており、配信の効果だけを取り出した数字はありません。

国内で言えないこと

「配信を始めたから動員が増えた」「配信が動員を減らした」のどちらも、数字では裏付けられません。パ・リーグ・マーケティングは配信がファンクラブ会員のチケット売上を約3倍にしたと説明していますが、定性的な説明で、数値の検証は見つかりませんでした。

海外の実証研究

研究対象結果示唆
Allan & Roy(2008)スコットランド・プレミアリーグ 2002-03生中継があると、当日券で入るホーム側の観客が約30%減少。シーズンチケット保有者への影響は小さい代替 当日券層・下位リーグで影響が大きい
Wallrafen ほか(2022)ドイツ3部サッカー 1,138試合単純な分析では中継が動員にプラス。人気カードが選ばれて放送される偏りを補正すると、マイナスに変わる代替 偏りの補正後
Simmons & Forrest(2006)イングランド下位リーグ 4,000試合超プレミアリーグ勢のチャンピオンズリーグ中継(水曜夜)が、下位リーグの動員を大きく減らす代替 同じ時間帯の他の試合の放送
Putsis & Sen(2000)米NFL 1996-97地元放送を禁じる(ブラックアウト)ことで球団が得る増収は、小さい放送が動員を大きく損なうとは言えない
Buraimo ほか(2010)プレミアリーグ・スペイン1部放送が動員に与える影響はリーグにより異なる一般化はできない
Liu ほか(2025)中国女子スーパーリーグ 2023来場はチーム成績・曜日、配信は試合の競争バランス・見逃し配信の有無が決め手補完 観測的な関係。因果ではない
注意:研究の多くは地上波・有料放送が対象で、ストリーミング単独の効果を調べたものではありません。MLB.TVやNBA League Passと動員の関係を直接検証した研究は、今回の調査では見つかりませんでした。

どう判断するか

CHAPTER 6

ファンとの接点 ── 広告費はネットが過半数、SNSは来場者より多い球団も

オンラインメディアは、放映だけでなく、ファンとの接点・チケット販売・スポンサーの広告媒体としても使われています。

プロ野球 球団の公式SNSフォロワー数と2025年の入場者数 単位:万人。BASEBALL CHANNEL(2026年2月、X・Instagram・YouTube合算)、NPB。公式発表ではなく媒体の集計。
SNSフォロワー年間入場者数
阪神はフォロワー(318.6万人)が年間入場者数(296万人)より多く、巨人(224.9万人対282万人)は約0.8倍です。広島は公式Xがなく、24万人にとどまります。フォロワーは延べの数、入場者数は年間の延べ人数で、同じ単位ではありません。因果を示すものではありません。
広告費に占めるインターネット広告費 単位:兆円。電通「日本の広告費」2025年。
2025年のインターネット広告費は4兆459億円(前年比+10.8%)で、初めて広告費全体の過半数(50.2%)になりました。マスコミ四媒体は2兆2,980億円です。スポーツ単独のデジタル広告市場の規模は公表されていません。
2,218万人
プロ野球のファン人口(2025年調査)。前年比+0.4%。阪神は477万人(+14.9%)
三菱UFJリサーチ&コンサルティング・マクロミル
12万人超
西武ライオンズのファンクラブ会員(2026年3月)。20代会員は前年比120%超
BASEBALL CHANNEL
2019年6月
チケット不正転売禁止法の施行。電子チケットも対象。罰則は1年以下の懲役または100万円以下の罰金
文化庁
1,669億ドル
米国の合法スポーツベッティングの取扱額(2025年)。日本では公営競技以外のスポーツ賭博は認められていない
American Gaming Association

チケット販売のオンライン化

公表されていない数字:公式SNSの合計フォロワー、ファンクラブECとグッズECの市場規模、電子チケットの比率、スポーツ関連のデジタル広告市場。個々のクラブが自社で持つデータです。
CHAPTER 7

Shidoからのご提案
「配信か来場か」ではなく、両方を測って組み合わせる

ここまでのデータから、スポーツ団体・クラブ・スポンサー・メディア事業者が取れる打ち手を整理します。

1. 興行は戻った。次は「単価」と「席の売り方」

入場者数は2019年を超え、Jリーグは入場者数1.22倍に対し入場料収入は1.37倍です。人数に加えて単価も上がっています。席種・価格・販売時期の設計(ダイナミックプライシング、年間シート、ファミリー席)が、増収の中心になります。

Shidoができること:席種・価格を見せるチケット販売ページの制作(Webサイト・コンテンツ制作/EC構築・運用)、観客データの分析(リサーチ&インサイト)、チラシ・ポスターのデザイン(デザイン)。

2. 配信は入口。試合を見た人を来場につなぐ導線を作る

WBC2026では日本戦以外を見た人が約55%でした。配信で初めて見た人に、チケット・ファンクラブ・グッズの案内を出すことが次の施策です。配信画面やクラブ公式アプリからの購入導線は、国内でまだ数字が公表されていません。

Shidoができること:配信画面・公式アプリから案内するチケット・ファンクラブ・グッズの販売ページの制作(EC構築・運用/Webサイト・コンテンツ制作)、SNS広告での誘導(SNSマーケティング)。

3. 無料視聴の入口を残す

有料配信への移行には反発もあります。63.4%が地上波での放送を望みました。ハイライト動画・YouTube・SNSの無料コンテンツを入口に置き、有料配信と来場へ進む段階を設計します。

Shidoができること:ハイライト動画の企画・制作とYouTube・SNSでの発信(撮影・映像制作/SNSマーケティング)、有料配信・来場へ進む導線のWebページの制作(Webサイト・コンテンツ制作)。

4. 収入を入場料だけに依存させない

Jクラブは2020年度に入場料が6割減っても、営業収益は17%の減少でした。スポンサー(44.6%)、配分金、物販、配信の柱を持つことが、観客が入れない事態への備えになります。

Shidoができること:物販のネットショップの構築・運用とグッズ・商品写真の制作(EC構築・運用/撮影・映像制作)、スポンサー向けの案内資料のデザイン(デザイン)。

5. スポンサーには「現地」と「オンライン」の両方の到達を示す

広告費の半分はインターネットです。スポンサー提案では、スタジアムの来場者数と、配信の視聴・SNSの到達を一緒に出すと、媒体価値が伝わります。視聴の定義(延べ接触、ユニーク、リアルタイム)は揃えて示します。

Shidoができること:来場者数と配信・SNSの到達を並べて見せるスポンサー提案資料のデザイン(デザイン)、到達データの分析(リサーチ&インサイト)。

6. 自分のクラブで「配信と動員の関係」を測る

国内に因果の研究がない以上、判断の根拠は自クラブのデータです。試合ごとの配信視聴・来場者数・チケット販売の推移・天候・対戦相手を並べれば、配信が来場を増やすか、減らすかの手がかりになります。

Shidoができること:配信視聴・来場者数・チケット販売などを並べて関係を見る分析(リサーチ&インサイト)、結果を共有するレポートのデザイン(デザイン)。

ご提案:貴団体のデータをお預かりできれば、貴団体専用の戦略にできます

本資料は公的統計と各社の公表値に基づく、団体・クラブを特定しない汎用版です。以下のデータをお預かりできれば、貴団体の観客・視聴者・スポンサーに合わせて、チケット施策・配信活用・スポンサー提案まで具体的に落とし込めます。

チケット販売データ

試合別・席種別の販売数と単価、販売時期。どの席が、いつ、どの価格で売れているかを出せます。

来場者・会員データ

年代・居住地・来場回数・ファンクラブ会員の継続。新規と常連の入れ替わり、離脱の兆しを見つけます。

配信・視聴データ

試合別の視聴数・視聴時間・見逃し視聴。配信の視聴が来場や購入につながっているかを試合単位で見ます。

SNS・サイトのデータ

公式SNS・アプリ・サイトのアクセスと反応。どの投稿・動画がチケット購入や会員登録に結びついたかを測ります。

スポンサー実績

スポンサー別の契約額・露出・反響。現地とオンラインの両方の到達で、提案資料の根拠を作ります。

来場経路アンケート

来場のきっかけ(SNS・配信・テレビ・友人)の回答。認知から来場までの経路を、媒体の配分に反映します。

進め方:データはExcel・CSV・管理画面のエクスポートのままで結構です。お預かりしてから2週間で、来場・視聴・購入の傾向分析、配信と動員の関係、チケット価格と席種の改善案、スポンサー向けの媒体資料までをまとめてご報告します。

SOURCES

出典と注意事項

  1. 日本政策投資銀行「わが国スポーツ産業の経済規模推計 日本版スポーツサテライトアカウント 2011〜2022年推計」(2026年3月6日)。同「2011〜2021年推計」(2024年11月)。スポーツ庁スポーツ未来開拓会議(第2期)とりまとめ(2025年4月24日)。
  2. 日本野球機構(NPB)「年度別 観客動員数」(2016〜2025年)。nippon.com「2025年の観客数は史上最多の2704万人」。
  3. Jリーグ「クラブ経営情報開示資料」2015〜2025年度版(2025年度は2026年5月26日発表・7月24日更新、53クラブの先行開示)。Jリーグ公式ニュース(2025年総入場者数、2025年度リーグ決算、配分金、DAZN契約、J3の放映)。Deloitte「Jリーグが提供する観戦体験分析レポート2023」。
  4. B.LEAGUE「クラブ決算概要」2016-17〜2024-25シーズン(2025年10月14日発表)。2025-26の入場者数は熊本日日新聞・秋田魁新報(報道)。放映権料は公表なし。
  5. 日本相撲協会「事業報告書」「財務諸表」2022〜2025年。ぴあ総研「ライブ・エンタテインメント市場規模」(2026年6月17日)。EY Japan(ラグビーW杯2019)。日本政策投資銀行報告書(世界陸上2025東京)。
  6. スポーツ庁「スポーツを観る機会の確保及びスポーツ放映に関する検討会」第1〜3回資料(2026年5月20日・6月10日・8月20日):事務局資料、日本民間放送連盟、FMMC、DAZN、Netflix、U-NEXT。Netflix「2026ワールドベースボールクラシック 配信の取組と実績」。DAZN Japan(FIFA W杯2026)。
  7. 笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査」2024年(2025年4月8日・12月1日公表)。産業能率大学スポーツマネジメント研究所「WBC2026に関する全国アンケート追跡調査」(2026年3月26日)。三菱UFJリサーチ&コンサルティング・マクロミル「スポーツマーケティング基礎調査」(2025年版、AdverTimes)。
  8. 電通「2025年 日本の広告費」(2026年3月5日)。サイバーエージェント(ABEMA W杯2022)。BASEBALL CHANNEL・フットボールチャンネル(公式SNSフォロワー)。文化庁「チケット不正転売禁止法」。American Gaming Association(2025年の米国ゲーミング収益)。
  9. 学術論文:Allan & Roy(2008, Journal of Sports Economics 9(6))、Wallrafen, Deutscher & Pawlowski(2022, European Sport Management Quarterly 22(6))、Putsis & Sen(2000, Applied Economics 32(12))、Simmons & Forrest(2006, Journal of Sports Economics 7(3))、Buraimo ほか(2010, Soccer & Society 11(4))、Liu ほか(2025, Frontiers in Sports and Active Living)。
注意事項:日本政策投資銀行の推計は2026年3月に定義が更新されており、スポーツ庁の旧基準の数字(2019年10.2兆円など)とは水準が異なります。Jクラブの収益は年度ごとに対象クラブ数が違い(52〜60クラブ)、2025年度は53クラブの先行開示分です。NPB・Bリーグの放映権料、NPB球団別の財務、DAZN日本の会員数、公式SNSの合計フォロワー、電子チケット比率は公表されていません。放映権料(WBC・W杯)はスポーツ庁事務局が報道等から作った推定値です。WBCのNetflix視聴者数(延べ接触、24時間のアーカイブ含む)と、2023年大会の地上波リアルタイム視聴者数は定義が異なり、比較できません。プロ野球の地上波試合数・DAZN料金・SNSフォロワー・Bリーグ2025-26入場者数・Jリーグ入場者数の一部年次は報道または原典未確認で、参考値です。「入場料の割合」「倍率」「前年比」の一部はShidoの計算です。