CHAPTER 1
市場の全体像 ── ドローン市場は約5,000億円、伸びるのは点検・土木・農業
ライセンス講習の需要は、ドローンを業務で使う市場の大きさで決まります。講習(人材育成)は「周辺サービス」の一部です。
国内ドローンビジネス市場の推移と予測 単位:億円、年度。インプレス総合研究所『ドローンビジネス調査報告書2026』。「予」は予測(薄い色)。
サービス機体周辺サービス
2025年度は4,973億円(前年度比+13.8%)。内訳はサービス2,711億円、機体1,227億円、周辺サービス1,036億円です。周辺サービスには消耗品・メンテナンス・人材育成(スクール)・保険が入りますが、スクール単体の額は公表されていません。2030年度の予測は9,544億円で、前年版の1兆195億円から下方修正されました。
サービス市場の分野別内訳 2025年度、単位:億円。同上。
最大は点検(983億円)で、農業(568億円)、土木・建築(427億円)が続きます。2030年度の予測は点検1,614億円、土木・建築1,209億円、農業776億円です。一般に思い浮かべられやすい空撮は102億円と小さく、ライセンスを使う仕事の中心は「撮る」より「測る・調べる・撒く」です。
2,711億円
サービス市場(2025年度)。ドローンを使って仕事を請け負う事業者の売上にあたる部分
インプレス総合研究所
1,036億円
周辺サービス市場(2025年度)。講習・保険・メンテナンス等。スクールの額は非公表
インプレス総合研究所
880億円
ドローン活用サービス・ソリューション市場の2030年度予測(事業者売上高ベース。定義が異なる)
矢野経済研究所 2026年1月
―
ドローンスクール(講習事業)の市場規模は、公的統計にも民間の公開資料にもありません
2026年9月時点
CHAPTER 2
資格取得者の規模 ── 国家資格は2年で約2万件、民間資格は累計3万人超
国家資格は一等(レベル4=有人地帯の目視外飛行まで)と二等があり、有効期間は3年です。国の公表は2024年10月末で止まっています。
国家資格(技能証明)の交付数 累計、単位:件。国土交通省(小型無人機官民協議会 第19回・第20回資料ほか)。
二等一等
2024年3月末の10,245件から、7か月で1.9倍の19,388件に増えました。月平均で約1,300件が交付されています。一等は全体の約11%です。国は2024年11月以降の交付数を公表していません。講習機関などが「国交省の公表」として紹介する値(2026年1月末に一等4,198件・二等35,734件)もありますが、原典は確認できていません。
資格の種類と規模
| 資格 | 保有者数 | 時点 | 位置づけ |
| 国家資格 一等 | 2,136件 | 2024年10月末 | レベル4(有人地帯の目視外飛行)ができる唯一の資格 |
| 国家資格 二等 | 17,252件 | 2024年10月末 | 機体認証と組み合わせると、DID・夜間・目視外などの許可・承認が不要に |
| JUIDA 操縦技能証明 | 34,030人 | 2026年8月末 | 民間資格。認定スクール119校 |
| DPA 回転翼3級 | 1万3,000人以上 | 2025年5月 | 民間資格。認定校41校。2025年6月に「回転翼スペシャリスト」に改称 |
読み方:民間資格と国家資格は、同じ人が両方を持つことが多く、単純に足せません。民間資格は2025年12月に飛行申請での優遇がなくなりました(第4章)。民間資格の保有者は、国家資格の「経験者コース」の見込み客になります。
飛行許可・承認の申請件数 年度、単位:件。国土交通省航空局。
業務で飛ばすための申請は2022年度に9万件を超えてから横ばいです。1件で1年分の飛行をまとめて申請できるため飛行回数ではありません。国家資格と機体認証があれば申請自体が不要になる飛行もあり、その分は数えられていません。
登録されている無人航空機(100g以上)の数 単位:機。国土交通省航空局。
2022年6月の登録義務化から3年たった2025年6月に、更新されなかった登録が失効し、45.3万機から34.6万機に減りました。その後は月に3,000〜4,000機ずつ増え、2026年6月末は37.9万機です。使われている機体の実数は約35万機前後とみられます。
CHAPTER 3
講習機関の競争と価格 ── 新規参入は2023年がピーク、2026年は休廃止が増加
国家資格の講習を行うには国の登録が必要です。登録講習機関の講習を修了すると、国の実地試験が免除されます。
登録講習機関の新規登録と休止・廃止 年別、単位:件。国土交通省「登録講習機関一覧」(2026年8月31日時点)をShidoが集計。2026年は1〜8月。
新規登録(機関)休止・廃止(事務所)
新規登録は制度が始まった2023年に395機関と集中し、2024年115機関、2025年71機関と減っています。反対に休止・廃止は2026年1〜8月だけで41件と、前年1年間の約3倍です。最初の取得者の更新時期と重なり、講習機関の数は増える局面から選別の局面に入りました。
講習機関数の推移(国の公表値)
| 時点 | 機関 | 事務所(スクール) |
| 2024年3月末 | 485 | 666 |
| 2024年5月末 | 508 | 696 |
| 2024年9月末 | 555 | 749 |
| 2024年10月末 | 566 | 759 |
| 2026年8月末 | 614 | 812 |
2026年8月末は国交省の事務所別一覧(マルチコプター)をShidoが集計。このうち一等の講習ができる事務所は596(73%)です。更新講習を行う「登録更新講習機関」は231機関・245事務所あります。1つの機関が多数の事務所を持つ例もあり、最大のDPCA(ドローン撮影クリエイターズ協会)は全国46事務所です。
受講料と国の手数料
| コース | 受講料の水準(税込) | 主な例 |
| 二等・初学者 | 23万〜38万円 | 楽天ドローンアカデミー28.8万円、FORUM8大阪なんば28万円、JULC埼玉37.95万円 |
| 二等・経験者 | 8万〜13万円 | 楽天12.8万円、FORUM8 10万円、KFJ 8万円〜 |
| 一等・初学者 | 46万〜120万円 | KFJ 46万円〜、楽天69.8万円、FORUM8 120万円 |
| 一等・経験者 | 23万〜33万円 | KFJ 23万円、楽天28.8万円、FORUM8 33万円 |
| 国・指定試験機関の手数料 | 一等 | 二等 |
| 学科試験(日本海事協会) | 9,900円 | 8,800円 |
| 実地試験(マルチ・基本)※講習修了で免除 | 22,200円 | 20,400円 |
| 身体検査 | 書類 5,200円/会場 19,900円 |
| 交付手数料 | 3,000円+登録免許税3,000円 | 3,000円 |
| 更新・限定変更の手数料 | 2,850円 |
読み方:受講料は各社公式サイトの表示(2026年9月確認)。夜間・目視外・25kg以上の「限定変更」は別料金になるのが一般的です。受講者1人あたりの売上は、経験者コースが初学者の3分の1程度です。民間資格を持つ人が経験者コースに流れた分だけ、客単価は下がっていきます。国は受験者数・合格率を公表していません。
CHAPTER 4
制度変更と需要 ── 「国家資格でないと手続きが省けない」時代に
国家資格の価値は、国の手続きがどれだけ省けるかで決まります。2025年12月から2026年にかけて、その差が広がりました。
| 時期 | 変更 | 講習需要への影響 |
| 2022年6月 | 100g以上の機体の登録を義務化(有効期間3年) | 業務・趣味を問わず、飛ばす人が制度に入った |
| 2022年12月 | 国家資格(一等・二等)と機体認証の制度が開始 | 登録講習機関の新設ラッシュ(2023年に395機関) |
| 2023年12月 | 「レベル3.5飛行」を新設。機上カメラ・国家資格・保険があれば、補助者や看板なしで目視外飛行ができる | 物流・点検事業者の国家資格需要。許可は96件(2024年10月末) |
| 2025年12月18日 | 民間資格による申請書類の省略を廃止。省略できるのは国家資格の保有者だけに | 業務で許可申請をする民間資格保有者の「経験者コース」需要 |
| 2026年1月〜 | 最初の取得者の有効期間(3年)が満了し、更新講習が始まる | 取得者数に比例して毎年発生するリピート需要。更新講習機関は231機関 |
| 2026年3月23日 | 農薬散布は、国家資格と機体認証などの条件を満たせば承認が不要に | 農業分野で初めて、国家資格が手続き省略に直結 |
国家資格で省ける手続き・省けない手続き
- 省ける:DID(人口集中地区)上空・夜間・目視外・人や物から30m未満の飛行(25kg未満)。ただし国家資格+機体認証を受けた機体+立入管理の3つがそろったときだけです。夜間・目視外には限定変更が必要です。
- 省けない:空港周辺、高度150m以上、イベント上空、危険物輸送、物件投下、25kg以上。資格があっても個別の許可・承認が要ります。
- 注意:機体認証(第二種型式認証)を受けた機種は5機種程度(2024年時点)です。多くの事業者が使う機体では、資格があっても申請が必要な場面が残ります。
国の目標(空の産業革命に向けたロードマップ2024)
1万km
送電網上空のドローン航路(2027年度の目標)。2033年度は4万km
官民協議会 2024年11月
1万km
河川上空のドローン航路(2033年度の目標)。2027年度は100km
官民協議会 2024年11月
4件
レベル4飛行(有人地帯の目視外)の実施件数。2023年3月以降の累計
ロードマップ2024
約9割
国内の産業用機体に占める中国製の割合。国は国産化を進める方針
経済産業省 2025年12月
CHAPTER 5
取得後の利活用 ── 取得の9割は業務目的、ただし業務で使う企業は1割強
取得者が取得後にドローンをどう使っているかを追跡した公的統計・公開調査は、2026年9月時点で見つかりませんでした。本章は、取得目的の調査、企業の導入調査、分野別の公的統計から実態を描きます。
国家資格の取得目的 単位:%。日本無人航空機免許センター(JULC)の二等講習受講者アンケート、2023年2〜12月、n=565。
空撮・測量・点検の3つで74.6%、趣味は5.0%です。受講のきっかけは「勤務先からの指示・推薦・紹介」が25.5%で最も多く、会社が費用を出して社員に取らせる形が中心です。1つの講習機関の調査なので、全取得者の代表値ではありません。
企業のドローン利用状況 単位:%。インプレス総合研究所、2026年2月、従業員100人以上の企業の課長職以上 n=1,076。
業務で「利用している」企業は13.1%、過去の利用を含めても20.3%です。半数近い45.9%は検討もしていません。取得の大半が業務目的でも、ドローンを業務に組み込んでいる企業はまだ少数です。
「実運用」まで進んだ企業の割合 単位:%。同上。利用実績のある企業のうち、実証段階を超えて日常業務で使っている割合。
今も使っている企業の64.5%は実運用に入っています。一方、利用をやめた企業で実運用まで進んだのは20.5%で、多くは実証の段階で断念しています。業種別では建設業(67.6%)と電気・ガス(66.7%)が高く、社内に「使う現場」がある業種で定着しています。
企業がドローンを使う・使いたい業務 複数回答、単位:%。同上、利用実績か利用意向がある企業 n=289。
上位は建設現場の状況把握、設備点検、測量です。観光・映像向けの空撮は6.6%・4.5%にとどまり、取得目的の1位(空撮32.7%)と企業の使い道にずれがあります。
分野別:公的統計で見える「仕事の量」
ドローンによる農薬等の延べ散布面積 単位:万ha、年度。農林水産省(令和8年3月)。2021年度は未集計。推計値。
2024年度は119.6万haと、4年で約10倍になりました(推計方法は年度で異なります)。散布用ドローンの販売台数は2020年度の6,314台がピークで、その後は年3,300台前後です。機体の新規購入が落ち着く一方で散布面積は伸びており、散布を請け負う事業者に仕事が集まる形です。2026年3月からは国家資格+機体認証で散布の承認が不要になりました。
ICT施工の実施率(土工) 単位:%、年度。国土交通省。直轄は全工種、都道府県・政令市はICT土工。
国の直轄工事都道府県・政令市
国の直轄工事では約9割がICT施工で、ドローン測量(起工測量・出来形管理)が標準になりました。一方、都道府県・政令市の工事は24%にとどまり、地域の建設会社にとってはこれからの領域です。ICT施工の測量にはレーザースキャナー等も含まれ、ドローンだけの件数は公表されていません。
41%
橋梁点検で新技術の活用を検討した自治体のうち、実際に活用した割合(2024年度)。検討は86%
国交省 道路メンテナンス年報
約400人
消防学校での消防団員向けドローン操縦講習の受講者(2024年度、16県)
令和7年版 消防白書
38.4%
測量に関わる建設会社の社員のうち、勤務先でドローンを導入していると答えた割合(2022年11月、n=1,039)
スカイマティクス調査
2,628件
「ドローン操縦」に該当する求人(2026年9月25日、求人ボックス)。「ドローン操縦経験歓迎」なども含む
求人ボックス
CHAPTER 6
収益化できているか ── 「組織の中で使う資格」は役立ち、「資格だけで稼ぐ」は難しい
取得者個人の収入や受注額を追跡した調査はありません。企業財務と、導入企業が挙げる効果・やめた理由から判断します。
ドローン関連企業の業績 主要431社、単位:%。東京商工リサーチ(2025年7月)。
売上の合計は2022年の2,337億円から2024年の2,700億円に増えました。それでも最終損益は3年連続で赤字(2024年は▲13.5億円)、赤字企業の割合は30.3%に上がっています。売上1億円未満の企業が42.0%を占めます。休廃業・倒産は2023年の43件がピークで、2024年は20件でした。
橋梁点検で新技術を使わなかった理由 単位:%。国交省『道路メンテナンス年報』(2024年度の点検)。
自治体が新技術を使わなかった理由の1位は「費用面で従来方法が有利」(45%)です。発注者が見るのは資格ではなく、従来のやり方より安く・早くなるかどうかです。
ライセンスが事業・収益に役立つケース、役立ちにくいケース
| ケース | 評価 | 根拠 |
| 建設会社・測量会社が社員に取らせる | 役立つ | 建設業の実運用率67.6%。直轄工事のICT施工は約9割。助成金の事例では「業務日数の削減」「飛行申請事務の軽減」「工事成績評定での加点」を効果に挙げる |
| インフラ・設備の点検会社、電力・ガス会社 | 役立つ | サービス市場で最大の点検983億円。電気・ガスの実運用率66.7%。レベル3.5・送電網の航路整備は国家資格が前提 |
| 農薬散布の請負・農業法人 | 役立つ(2026年から強まる) | 散布面積は119.6万haに拡大。2026年3月から国家資格+機体認証で承認が不要に |
| 映像制作会社の空撮 | 条件付き | 「発注者が求める水準の空撮が可能になった」事例がある。ただし空撮市場は102億円と小さく、企業の利用意向も4.5〜6.6% |
| 個人が副業・独立で請負を狙う | 資格だけでは難しい | 業界企業の3割が赤字。「ドローン操縦」の求人は約2,600件で、取得者(国家資格2万件超、民間資格3万人超)に比べて少ない。業界団体も国家資格を「手続き資格」とし、実務の技能を上に積む必要を訴える |
| 実証だけで終わる企業 | 役立ちにくい | 利用をやめた企業の実運用率は20.5%。自治体の不採用理由は費用45%・効率28% |
まとめ:ライセンスが収益につながるのは、(1) 自社にドローンを使う業務がある、(2) 発注者が資格や手続きの短縮を評価する、(3) 機体認証・保険・飛行マニュアルまでそろえる、の3つが重なったときです。資格そのものは参入の条件であって、仕事を生むものではありません。講習事業者にとっては、「資格を売る」から「業務への導入までを売る」へ、提供価値を広げる余地があります。国家資格の保有を条件にした保険料の割引は確認できませんでした(民間認定には約10%割引の例があります)。
CHAPTER 7
関西圏の市況 ── 講習拠点は127事務所、大阪は人口あたりで全国44位
資格保有者・機体登録・飛行申請には、都道府県別や大阪航空局管内別の公表がありません。関西の市況は、講習機関の分布、受講料、需要の母数になる公的統計から見ます。
関西2府4県の登録講習機関(事務所数) 2026年8月31日時点、単位:事務所。国土交通省「登録講習機関一覧」をShidoが集計。
一等の講習ができる事務所二等のみ
関西の合計は127事務所で全国812事務所の15.6%、人口の比率(16.3%)とほぼ同じです。一等に対応する事務所は101(80%)で、全国平均の73%を上回ります。
人口100万人あたりの講習事務所数 単位:事務所。人口は総務省「人口推計」2024年10月1日。
和歌山県(12.5、全国4位)と滋賀県(10.7)は人口のわりに講習拠点が多く、大阪府は4.1で全国44位です。大阪の講習機関は大阪市内に集中し、郊外の受講者は兵庫・京都・奈良の事務所や出張講習も使います。事務所の所在地と実際の講習会場は一致しないことがあります。
府県別の需要の母数
| 府県 | 人口(万人) | 講習事務所 | 橋梁数 | 年間の橋梁点検数 | 建設業許可業者 | 登録測量業者 | 講習1事務所あたり建設業者 |
| 大阪府 | 875.7 | 36 | 11,517 | 3,522 | 41,790 | 511 | 1,161 |
| 兵庫県 | 533.7 | 33 | 30,454 | 10,148 | 20,082 | 426 | 609 |
| 京都府 | 252.0 | 21 | 13,361 | 5,377 | 11,567 | 184 | 551 |
| 滋賀県 | 140.2 | 15 | 12,181 | 5,423 | 5,696 | 121 | 380 |
| 奈良県 | 128.5 | 11 | 10,065 | 4,326 | 4,886 | 130 | 444 |
| 和歌山県 | 88.0 | 11 | 12,166 | 4,284 | 4,529 | 169 | 412 |
| 関西計 | 2,018.1 | 127 | 89,744 | 33,080 | 88,550 | 1,541 | 697 |
| 全国に占める割合 | 16.3% | 15.6% | 12.3% | 11.6% | 18.3% | 14.1% | 全国596 |
読み方:橋梁は国交省『道路メンテナンス年報(令和7年度)』の全道路管理者分(2026年3月末)で、点検は5年に1回です。建設業許可業者は2026年3月末(大臣・知事許可の合計)、登録測量業者は2025年度末。大阪は建設業者が全国2位の4.2万あるのに講習拠点が少なく、1事務所あたりの建設業者は全国平均の約2倍です。兵庫は橋梁が3万橋と関西の3分の1を占め、点検の需要が大きい県です。農業用ドローンの散布面積は府県別の公表がありません。
関西の主な講習機関の受講料
| スクール(所在地) | 二等 初学者 | 二等 経験者 | 一等 初学者 | 一等 経験者 |
| DPCA 無人航空機国家ライセンスセンター(大阪市中央区) | 31.9万円 | 10.8万円 | 104.5万円(販売停止中) | 36.3万円 |
| PASドローンスクール大阪(池田市) | 29.7万円 | 12.8万円 | 103.8万円 | 33.8万円 |
| 関西ドローン安全協議会(大阪市淀川区) | 29.7万円 | 12.8万円 | 103.8万円 | 33.8万円 |
| ドローンスクール大阪なんば(大阪市浪速区) | 28.0万円 | 10.0万円 | 120.0万円 | 33.0万円 |
| 関西ドローンスクール(大阪市中央区) | 27.5万円 | 8.8万円 | ― | ― |
| 垂水ドローンスクール(神戸市垂水区) | 26.4万円 | 12.3万円 | 62.5万円 | 25.5万円 |
| JUAVAC 大阪枚方校(枚方市) | 25.1万円 | 13.3万円 | 47.1万円 | 22.0万円 |
| KFJドローンスクール(枚方市・貝塚市) | 23.0万円〜 | 8.0万円〜 | 46.0万円 | 23.0万円 |
| ドローンキャンパス 兵庫の空(丹波市) | 21.8万円(宿泊・食事込み) | ― | ― | ― |
税込、基本コース(昼間・目視内・25kg未満)、各社公式サイト(2026年9月25日確認)。学科試験・身体検査・交付の手数料は別です。関西11校の中央値は二等初学者 約28万円、二等経験者 約11.7万円、一等経験者 約33万円で、全国の水準と同じです。一等初学者は46万〜120万円と差が大きく、価格で選ばれやすい区分です。
関西の需要側の動き
- 災害:関西広域連合と構成府県市が2025年10月、JUIDAと災害時のドローン支援協定を結びました(JUIDAが広域連合と結んだのは初めて)。和歌山県では、ドローンを自主導入した市町村が16あり、協定を含めると約7割が活用を始めています(2023年)。
- 兵庫県:県のドローン利活用プラットフォームの会員は179(うち企業157、2025年9月末)。西播磨県民局は、県のドローン防災協力員を対象に国家資格の取得費を1/2(1人上限5万円)補助しています。豊岡市では日本郵便とACSLが、1人で2機を同時運航する配送の実証を行いました(2026年2〜3月)。
- 大阪:府・市は「空飛ぶクルマ」の実証補助を続けています(大阪府は2024年度に10件・約1.0億円、大阪市は2026年度に3件・1,000万円)。府のスキルアップ支援金は、教育訓練給付の指定講座の受講料を補助します(ドローン講座の補助率は講座ごとに確認が必要)。
- 京都・滋賀:京都府のスマート農林水産業の補助(上限400万円)、滋賀県の「きらみずき」向けスマート農機の補助(上限60万円)は、どちらも農業用ドローンを対象にしています。
関西の供給側の動き
17事務所
DPCA(本部は京都市)の関西の事務所数。関西の講習事務所の最大勢力
国交省一覧をShidoが集計
8件
関西で休止・廃止した講習事務所(2026年8月まで)。うち5件は2026年
国交省一覧をShidoが集計
325件
関西の「ドローン操縦」の求人(全国の約12%)。大阪・兵庫の平均月給は約30万円と表示
求人ボックス 2026年9月25日
2026年4月
関西電力系のKanden DOTsがドローン事業のサービスを終了(2026年2月に告知)
同社公式サイト
CHAPTER 8
Shidoからのご提案
「資格を売る」から「業務への導入を売る」へ
講習機関が増える局面は終わり、選ばれる理由が問われる段階です。取得後に使われる資格であるほど、紹介と法人受注が増えます。
1. 買い手は「個人」より「会社」
受講のきっかけの最多は勤務先の指示(25.5%)、取得目的の約9割が業務です。建設会社・測量会社・点検会社・電力設備・農業法人への法人営業を主軸にします。大阪は建設業者4.2万に対して講習拠点が少なく、1事務所あたりの建設業者は全国平均の約2倍です。
Shidoができること:建設・測量・点検など業種別の法人向けサービスサイトと案内資料の制作(Webサイト・コンテンツ制作/デザイン)、業種別の検索広告での法人集客(デジタルマーケティング)。
2. 「取得後」まで商品に入れる
利用をやめた企業の多くは実証の段階で止まっています(実運用20.5%)。飛行マニュアル・機体認証機の選び方・社内の運用ルール・最初の現場への同行までを法人パックにすると、「資格を取ったが使っていない」を防げ、紹介も生まれます。
Shidoができること:取得後の運用まで含めた法人パックの紹介ページと、現場同行の様子を伝える撮影・映像制作(Webサイト・コンテンツ制作/撮影・映像制作)、導入事例の整理(リサーチ&インサイト)。
3. 分野を絞ったコースを作る
サービス市場は点検983億円・農業568億円・土木427億円で、空撮は102億円です。橋梁が3万橋ある兵庫では点検、滋賀・京都では農薬散布、大阪では建設現場の測量というように、府県の需要に合わせた実務コースを用意します。2026年3月からは国家資格+機体認証で農薬散布の承認が不要になりました。
Shidoができること:点検・農業・測量など分野別コースの紹介ページ・パンフレットのデザイン(Webサイト・コンテンツ制作/デザイン)、府県ごとの需要を見る商圏分析(リサーチ&インサイト)。
4. 民間資格の保有者を「経験者コース」へ
2025年12月に民間資格での申請省略がなくなりました。JUIDAだけで3.4万人の保有者がいます。業務で飛行申請をする人ほど乗り換えの動機が強く、8万〜13万円の経験者コースが入口になります。単価は低いので、限定変更(夜間・目視外)とのセット販売が鍵です。
Shidoができること:経験者向けコースの訴求ページと広告バナーの制作(Webサイト・コンテンツ制作/デザイン)、民間資格の保有者に届く検索広告・SNS広告(デジタルマーケティング/SNSマーケティング)。
5. 更新講習を囲い込む
2026年1月から、最初の取得者の3年更新が始まりました。修了生に満了の6か月前から案内できる仕組み(名簿・メール・LINE)を持つ講習機関は、毎年自動的に発生する需要を取れます。休止・廃止した講習機関の修了生の受け皿になることもできます。
Shidoができること:修了生への更新案内をLINE・メールで届ける仕組みの設計(デジタルマーケティング)、修了生の名簿管理に合わせた案内資材のデザイン(デザイン)。
6. 助成金・補助金を営業の武器にする
厚労省の人材開発支援助成金は、中小企業なら経費の75%と1時間1,000円を助成します(2026年度まで)。兵庫県西播磨の取得補助、大阪府のスキルアップ支援金なども使えます。「実質負担はいくらか」を示した見積もりは、法人の決裁を通しやすくします。
Shidoができること:助成金の実質負担を示した見積もり・案内資料のデザイン(デザイン)、助成金を訴求する法人向けのランディングページ制作(Webサイト・コンテンツ制作)。
SOURCES
出典
- 国土交通省航空局「無人航空機操縦者技能証明等」「無人航空機の飛行許可・承認手続」「無人航空機の登録制度」(2026年7月1日更新)「無人航空機飛行に係る許可承認申請件数の推移(令和5年1月〜令和8年5月)」(2026年8月19日更新)「登録講習機関一覧」「登録講習機関(登録番号・登録年月日)」「登録更新講習機関一覧」(いずれも2026年8月31日時点)「手数料一覧」「技能証明の更新制度及び登録更新講習機関制度について」(2026年6月29日改訂)「カテゴリーⅡ飛行(レベル3.5飛行)の許可・承認申請について」「審査要領改正に関する説明会資料」(令和7年11月)「航空法施行規則第236条の82第1項第2号の規定により飛行の方法に係る承認が不要な飛行の取扱い」(2026年3月23日)。
- 内閣官房 小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会 第19回・第20回資料(「空の産業革命に向けたロードマップ2024」を含む、2024年11月15日)。国土交通省「次世代航空モビリティに関する検討状況」(2024年10月11日)。経済産業省 無人機産業基盤強化検討会 中間取りまとめ(2025年12月24日)。
- 日本海事協会「無人航空機操縦士試験」手数料(2026年9月確認)。
- インプレス総合研究所『ドローンビジネス調査報告書2026』プレスリリース(2026年3月24日)、同2025(前年値)。矢野経済研究所 プレスリリース No.4036(2026年1月30日)。
- 日本無人航空機免許センター(JULC)受講者アンケート(PR TIMES、2024年1月16日)。スカイマティクス「建設DXアンケート」(2023年1月18日)。日本ドローンビジネスサポート協会 年頭所感(2026年1月1日)。
- 農林水産省「令和7年度 農業分野におけるドローンの活用状況」(令和8年3月)、同 令和6年度(令和6年12月)。
- 国土交通省「ICT施工の実施状況」、中部地方整備局 資料(2025年12月12日)、『道路メンテナンス年報』令和6年度版(2025年8月)・令和7年度版(表-全橋梁-1)、「建設業許可業者数調査の結果について(令和8年3月末現在)」(2026年5月15日)、「建設関連業 登録業者数調査(令和7年度)」(2026年8月28日)、登録資格(技術者資格)の登録(2026年2月27日)。
- 総務省消防庁『令和7年版 消防白書』、通知 消防消第110号(2026年3月31日)。総務省統計局「人口推計(2024年10月1日現在)」。
- 厚生労働省「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)活用事例集」・パンフレット。千葉市「無人航空機操縦者技能証明取得支援事業補助金」。
- 東京商工リサーチ「2024年『ドローン業界』業績動向・倒産休廃業調査」(2025年7月)、同・帝国データバンク(ドローンネットの破産、2025年12月)。
- JUIDA「操縦技能証明」「認定スクール」(2026年8月末)。DPA プレスリリース(2025年5月)。
- 関西広域連合(JUIDAとの災害時協定、2025年10月1日)。大阪府(空飛ぶクルマ補助、スキルアップ支援金、万博のドローン規制条例)。大阪市(空飛ぶクルマ補助、2026年7月30日)。兵庫県(西播磨県民局の技能証明取得支援、産業労働常任委員会資料 2025年11月17日、次世代空モビリティ、DRONE HYOGO)。京都府(スマート農林水産業実装チャレンジ事業補助金、KICKドローン実証ゾーン)。滋賀県(きらみずき栽培支援)。和歌山県「ドローンを活用した防災・減災対策に係るガイドライン」(令和6年3月)。
- 各講習機関の公式サイト(2026年9月25日確認):楽天ドローンアカデミー、JULC、FORUM8(ドローンスクール大阪なんば)、KFJドローンスクール、DPCA/UNLC、PASドローンスクール大阪、関西ドローン安全協議会、JUAVAC大阪枚方校、空ごこち、関西ドローンスクール、垂水ドローンスクール、ドローンキャンパス 兵庫の空、Kanden DOTs。求人ボックス・Indeed(2026年9月25日)。ドローンジャーナル(日本郵便・ACSL 豊岡の実証)。
注意事項:国家資格の交付数は、国の公表が2024年10月末で止まっています。それ以降の値として出回っている数字(2026年1月末に約4万件など)は原典を確認できず、本資料では使っていません。取得者が取得後に業務でドローンを使っているか、収入が増えたかを追跡した公的統計・公開調査は、2026年9月時点で見つかりませんでした。第5・6章は、企業調査・公的統計・企業財務からの間接的な評価です。JULCの調査は1講習機関の受講者が対象です。講習機関の数は、国交省の事務所別一覧(マルチコプター)の事務所の所在地で数えています。休止・廃止の件数は登録番号付き一覧の記載日によるもので、集計の単位が事務所別一覧と異なります。受講料は各社の公式サイトの表示で、キャンペーン価格や限定変更の料金は含みません。求人件数はキーワードが一致した件数で、ドローン操縦が主な業務ではない求人も含みます。